米Microsoft:オープンソース企業と技術協力、PHPに本格対応

 米Microsoftは10月31日(米国時間)、競争相手のオープンソース陣営の有力企業、米Zend Technologiesと技術協力に踏み切ると発表した。オープンソース陣営の主要技術である「PHP」に、Microsoftの製品が本格対応する。同社にとっては異例の決断で、最近はライバルへの柔軟姿勢が目立ってきた。

 PHPは、ウェブサイトの運営には欠かせない技術。推計によると、世界で2200万以上のサイトで利用されているため、影響が大きい。PHPは同じオープンソースのLinuxと組み合わせて使われることが多く、Linuxの普及に一役買っていた。しかし、今後はWindows上でも円滑に動くようになるため、業界の力関係に変動がありそうだ。

 Microsoftは、PHP開発の中核企業であるZendと協力。PHPが「Windows Server 2003」上でも高速かつ安定的に動作するようにする。次期サーバー用OS(開発名はLonghorn)でも対応予定だ。Microsoftは、自社技術の「ASP」で対抗していたが、PHPと両にらみに転じる。【南 優人/Infostand】

Zend Technologies
http://www.zend.com/