オープンロジック、オープンソースの実装支援プログラムを開始

 オープンソース・ベンダーの米オープンロジックは8月9日、プロプライエタリなアプリケーションとオープンソース・ソフトウェアを効率良く組み合わせて実装することを支援するプログラム「OpenLogic JumpStart」を開始したと発表した。

 同プログラムには、コンサルティング・サービスをはじめ、オープンソース・ソフトウェア実装の運用ポリシー設定を扱う2日間のワークショップ、事前に設定および試験した同社のアプリケーション・スタック「Enterprise」に含まれるオープンソース・アプリケーションをすべて試用できる90日間のライセンスなどが含まれる。

 オープンロジックのCEO、スティーブン・グランドキャンプ氏は、「OpenLogic JumpStartでは、多額の資金を費やすことなく、オープンソース・ソフトウェアを効果的に実装することを目標としている」と説明する。

 同氏によると、同プログラムの料金は約2万5,000ドルからとなっており、プログラム完了後にオープンロジックと契約して、同社のオープンソース・スタック・サービスの利用を継続すれば、前払いした料金が継続したサービスに充てられるという。

 ほかにも、同プログラムでは、商用製品に関してどのようなライセンシングやサポート・オプションを選択すべきかをユーザーとともに検討するサービスも提供されるという。

 多くの企業は、オープンソース・ソフトウェアを扱うための使用ポリシー(選択、調達、ライセンシング、承認、利用、メンテナンス、サポートなど)の策定方法について理解していないとグランドチャンプ氏は指摘する。「ポリシーを策定するにあたっては、ガバナンスと基本的な管理基準を確立することが大きなポイントとなる」(同氏)

 同氏は加えて、「自社が抱える課題を棚に上げてオープンソースに飛びついたり、IT担当者がオープンソース・アプリケーションをダウンロードし、承認もガイドラインもないまま会社のインフラに追加したりする企業が増えている。そんななか、われわれは、ITシステムに対する適切なコントロールと責任を維持しながらオープンソース・アプリケーションを取り込む方法をユーザーに伝授し、全社規模でサポートしていくことを目標としている」と強調する。

 米国フォレスター・リサーチのアナリスト、マイケル・グールド氏は、多くの企業がオープンソースの採用をより綿密に検討し始めた時期に、オープンロジックはタイミング良くOpenLogic JumpStartを開始したと述べている。

 「現在、自社の主要な戦略の一環としてオープンソースに取り組んでいる大企業の多くが、ポリシー策定の必要性に直面し、支援を必要としている」とグールド氏は語る。

 また、同氏は、「オープンソースの導入に関してきちんと指導できる人がいないため、企業各社はじつに多くの社内リソースを委員会運営やその他の検討に費やしてしまっている。従来のITコンサルティング会社も計画策定などを支援しているが、オープンロジックの優位点は、すでにオープンソース・コミュニティと深く関係している企業から支援が受けられることにある」と語っている。

(トッド R.ワイス/Computerworld オンライン米国版)

米オープンロジック
http://www.openlogic.com/

提供:Computerworld.jp