100ドル・ノート機でWikipediaが採用決定
オンライン百科事典のWikipediaを運営するWikimedia Foundationは4日(米国時間)、米マサチューセッツ工科大学(MIT)などが開発中の「100ドル・ノートパソコン」で、Wikipediaが活用されることになったと発表した。MITなどは、開発途上国の子供に1人1台ずつ与えることを目標にしており、Wikipediaの普及や信頼獲得を後押ししそうだ。
100ドル・ノートは、経済的なLinuxを採用し、大量生産することで低価格を実現するプロジェクト。ブラジルやタイの政府が一括購入、児童に無料配布することを前提に、開発が進められている。このノート機の基本機能として、Wikipediaを利用できるようにする。
途上国ではインターネットを使えない場合があるため、ノート機にWikipediaのデータを収録し、オフラインで閲覧する形となる。ただ、このノート機はハードディスクがない(代わりに512MBのフラッシュメモリーを搭載)ため、1台に全データを収めるのは不可能。複数台で分割して収録し、無線LANで共有する方法を検討している。
Wikipediaはボランティアで作成されているため、正確性を不安視する向きもあるが、徐々に信頼が高まってきた。MITや国連、各国政府が関与するプロジェクトで採用されたことは、一段と評価を上げるチャンスとなりそうだ。【南 優人/Infostand】
100ドル・ノート プロジェクト
http://laptop.media.mit.edu/
Wikipedia
http://en.wikipedia.org/