沖縄県浦添市にOpenSolaris導入、IPAの実証成果公開

 サン・マイクロシステムズは2006年7月31日、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の2005年度公募事業「自治体におけるオープンソースソフトウェア活用に向けての導入実証」で、沖縄県浦添市役所にOpenSolarisが採用され、基幹業務システムと共存・連携が可能なことを実証したと発表した。

 実証実験は浦添市役所で2005年11月中ごろから2006年6月末にかけて実施。OpenSolarisによるデスクトップ環境を構築し、オープンソースミドルウェア「rdesktop」を使って、同市役所の基幹業務システムの80%以上を、大幅な変更を加えずに稼動させた。

 同時に、シンクライアント環境の実証実験も実施し、Windowsデスクトップ環境との比較検証を行った。その結果、「初期コスト」「PC管理コスト」「ネットワーク管理コスト」の3つの観点から検証し、端末導入台数が多いほどオープンソース・シンクライアント環境にコスト優位性があることを実証できたという。

 また、実験後、同市役所職員を対象に行ったアンケート調査では、70%以上がオープンソースのデスクトップ/シンクライアント環境で日常業務が可能と回答している。

 システム構築は、地元のシステムインテグレータであるおきぎんエス・ピー・オーが担当した。サンは、オープンソースを活用することで、企業規模に関係なくサービス展開が可能であると説明。また、地場IT企業が強みを生かして自治体システム構築に参入することで地場産業の育成にもつながるとしている。【鴨沢 浅葱/Infostand】

サン・マイクロシステムズ
http://jp.sun.com/

おきぎんエス・ピー・オー
http://www.ospo.co.jp/

沖縄県浦添市
http://8761234.jp/

IPA
http://www.ipa.go.jp/