調査結果:オープンソースDB使用が増大

Evans Data Corp.社が行った調査で、米国企業において各種オープンソースデータベースの使用が大きく増加していることがわかった。同社が今月発表した開発者とDBA対象の2005年冬データベース開発調査によると、3分の2がオープンソースDBを使用しており、50%超が自社の(オープンソースまたはプロプライエタリの)データにXQueryなどのオープンWebサービス標準を使用または使用を予定している。

Evans Data調査書を書いたJoe McKendrick氏の話を聞いた。


  • オープンソースDB人気の2つの要因 — McKendrick氏は、調査データと関連質問から、オープンソースデータベース人気には主に2つの要因が見られるという。「回答者たちは、オープンソースデータベースのパフォーマンスと拡張性は企業の環境で使用するのに十分なレベルにまで向上していると言っています」と同氏は話す。ではもう1つの要因とは? 「企業におけるIT開発とDB開発の予算が依然として厳しい状況にあることもわかりました。企業は、できれば新しいプロジェクトに新たに多くの予算は割きたくないと考えています」


  • オープン標準への関心の増大 — Evans調査では、ほかのプラットフォームのデータへのアクセスやそうしたデータの統合を容易にする――費用効率も高い――各種オープン標準への関心が高まっていることもわかった。McKendrick氏は2つの統計値を挙げている。まず、企業DBA/開発者の59%が、データベース機能をWebサービスへ公開またはリンクするためにWebサービスを使用または2005年に使用する予定であること、さらにおそらくより興味深い結果として、回答者の44%が(XQueryの最終スペックはこれからであるにもかかわらず)XQueryを使用しているまたは使用予定であるということを示した。


  • “エッジ”開発分野でFireBirdが人気 — 伝統的なMySQLとPostgreSQLは別にして、FireBirdオープンソースデータベースが、特にネットワークの”エッジ”部門で進出していることもわかった。”エッジ”アプリケーションに一番使用されているデータベースはFireBirdで、Microsoft Accessは僅差の2位(21%)。また、オープンソースデータベースの中ではMySQLとFireBirdが互角で、いずれも、オープンソースデータベースを使っているデータベース開発者の半分以上に使用されている。


  • これら諸々の要素は、DBA/開発者がオープンソースを企業内で推進する上でいろいろな「貴重な機会」になる、とMcKendrick氏は話した。

    「いまでは、プロジェクトを企画してCIOから予算の承認が得られなくても、開発者はフリーデータベースをダウンロードして、このデータベースに基づいて企業品質のプロジェクトを構築できます」McKendrick氏はまた、オープンソースデータベースの能力は実際ほとんどの企業プロジェクトに十分なレベルに向上しており、開発者も困らないだろうと付け加えた。

    Vance McCarthy――Open Enterprise Trends編集長。ITMJでも多くの記事を執筆。

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