Google Codeでのオープンソースホスティングの開始

Google、オープンソースプロジェクトのホスティングを開始(slashdot)

まあ、タイトルのまんまだが、Google Codeでオープンソースプロジェクトのホスティングが開始されたという話。ようするに、SourceForgeと同じようなサービスを開始するということだ。

ぱっと見た感じはGoogleらしいと言えばそうだが、svnリポジトリとIssue管理の仕組みがあるだけの簡素なもの。ただ、Googleアカウントで使えるわけであり、Gmail、Google Groupsとの連携もできてるようなので、かなり使えるんじゃないかと思う。安定したsvnリポジトリを簡単にぱっと使えるだけでもまあ大したものだ。

過去のジャーナルを見かえすと 去年の3月にGoogle Codeについて書いてるが、正直このあたりで同様のサービスを開始するのかと思っていた。Googleにはこの手のサービスを行うモチベーションと能力があることは分かっていたことではあるのであまり驚きはない。 NewsForgeの記事にも出てくるCris Dibonaは、元Slashdot.org編集者でかつ過去にOSTGにもSourceForge.netにも関わってきた人間であり、オープンソースへの強いモチベーションもある。他にもGoogleには今となっては数えることも困難なぐらいのオープンソース開発者が在籍するようになっている。 このような状況からすれば、Googleがオープンソース開発の基盤を支えることを目指すのはごく自然なことである。

で、弊社とそのパートナーであるOSTGはSourceForge.JP、SourceForge.netを 運営しているわけであるが、おそらくGoogleのような基盤部分の安定性を確保することは難しい。svn, cvsを安定して提供するだけでもそれなりのコストがかかるわけであるが、サイトの性質上から広告等の収益力は通常のメディアと比較して著しく劣る。ダウンロード、CVSトラフィックは広告収益をそもそも発生させないという根本的問題もある。Googleの場合は、 サービス全体の巨大さとAdWordsの巨大な顧客群でそれらはほとんど問題にならないと思うが、SourceForge.netや.jpの場合は相対的に売上が厳しい サイトであるにも関わらず全体トラフィックの半分以上を持っていく頭の痛い存在である。

まあ、このようなことを考えると、Googleが将来的に サービスの基盤部分を補ってくれるようになるといいかなぁと今回のニュースで素直に思った。例えば、SF.netとSF.jpのsvnリポジトリをGoogleに向けるといったことができたりすると、かなり身軽になれる気がする。特にSF.netはsvnに苦労しているので、OSTGの運営クルーは同じことを考えているかもしれないな。

とここまで書いておいてアレだが、SF.jpでのsvn対応は年内かなぁとは思ってるが、正確なところは未定。次のSlashdot Japanのupdateが終わらないと何とも 言えない状況だ。