性能を強化した「Samba 4.17」が公開

 The Samba teamは9月13日、最新版となる「Samba 4.17」を公開した。性能の強化などが加わっている。

 SambaはUNIX系OSに向けてWindowsとの相互運用に必要となるコンポーネントを提供するソフトウェアセット。SMB/CIFSプロトコルを使ったファイル共有やプリントサービス、Acrtive Directoryとの統合機能を提供する。Samba 4.17は3月に公開されたSamba 4.16に続く最新版。

 SMB Serverの性能を強化した。4.13/4.14/4.15/4.16でのsymlink raceの保護などのセキュリティ改善によりメタデータのワークロードが重たくなるなどの性能に悪い影響が出ていた。最新版では、ディレクトリ名検証のためのシステムコールをコンポーネントあたり2回に削減した。thundering herd問題に繋がっていた競合パスベースのオペレーションについても、回避策が講じられた。smbdでSMB1プロトコルのサポートなしにSambaの設定が可能になった。デフォルトではSMB1サポートを含む形で設定するため、設定時に–with-smb1-serverまたは–without-smb1-serverを選択することで可能となる。

 Resource-Based Constrained Delegation(RBCD)のサポートが加わり、MIT kerberos 1.2でビルドしたSamba AD DCで利用できるようになった。DNSリスニングポートのカスタマイズも可能になった。このほかにも細かな機能強化が加わっている。

Samba
https://www.samba.org/