新しいヘアーシステムを導入した「Blender 3.3」が公開

 Blender Foundationとオンライン開発者は9月7日、オープンソースの3D CG制作ソフトウェアの最新版「Blender 3.3」を公開した。長期サポート(LTS)版となり、2年間サポートされる。

 Blender 3.3は2021年12月に公開されたバージョン3系の最新版。ヘアーシステム向けにスカルプトモードが新しくなった。髪や髭などの毛を増やす、減らす、密度を上げる、カーブさせる、くしでとくなどのツールがあり、グルーミングができる。ジオメトリノードで変形されたカーブにスカルプトができるようになったり、レンダリングエンジンのEEVEEとCyclesのサポートなども加わった。UV Unwrap、Pack UV Islandsノードが加わった。ジオメトリノードを使ってプロシージャルにUVマップを作成したり調整できるという。

 ジオメトリノードではまた、メッシュのエッジでパスを見つけるためのノードが3種類加わった。迷路、成長する植物、雷などの作成に利用できるという。そのほか、既存のメッシュモディファイアのノード版、バウンディングボックスでフィールドをサンプリングしてボリュームグリッドを作成できるノードなども加わった。グリースペンシルではラインアートモディファイア、アニメーション、性能などで強化が図られた。Cyclesでは、oneAPIで最新の「Intel Arc GPU」上のレンダリングをサポートした。AMDでは「Radeon RX Vega」などのVegaグラフィックカードのAMD GPUレンダリングが有効となった(LinuxとWindows)。macOSではApple Silicon向けの最適化が加わった。OpenVDBボリュームでのレンダリングでは、メモリ使用量を削減するなどの強化も図られている。

 このほか、Proxiesの代替と位置付けるLibrary Overridesなど、多数の強化が加わっている。

Blender
https://www.blender.org