「WebKit」プロジェクトがGitHubに移管
米AppleのWebKit開発チームは8月31日、オープンソースのWebブラウザエンジン「WebKit」プロジェクトをSubversionからGitベースに移管したことを発表した。
WebKitは「Safari」が採用するオープンソースのWebブラウザエンジン。KDE HTMLレイアウト/KDE JavaScriptエンジンとして、1990年代にスタートしたという歴史を持つ。AppleはSafariのほか、「Mail」「App Store」などのアプリケーションでも利用している。ライセンスはLGPL v2.1、修正BSDライセンスを採用する。開発チームによると、6月23日にSubversionツリーをフリーズし、GitHub上のgitベースにソースコードを移管したという。
gitに移管した理由について、分散型という性質により複数の開発者、複数の企業が単一のプロジェクトでコラボレーションしやすいと説明している。一方で、欠点としてgitハッシュ値が自然な順番ではないことを挙げている。リポジトリ内のコミットの順序を容易に推論できることは「許容度ゼロのパフォーマンス低下」において重要と位置付けており、ワークフローで「コミット識別子」を用いることで補っていると記している。
GitHubについては、Web開発者が多く利用しており、世界中の開発者からの貢献とフィードバックを得やすいとしている。また、GitHubのAPIを使って、既存インフラに大きな修正を加えることなく高度なプレコミット/ポストコミット自動化ができることも理由に挙げている。
WebKit
https://webkit.org