Ubuntu 22.04ベースの「Linux Mint 21 "Vanessa"」が登場

 Ubuntuベースのディストリビューション「Linux Mint」開発チームは7月31日、最新版となる「Linux Mint 21 “Vanessa”」をリリースした。長期サポート(LTS)となり、2027年までサポートされる。

 Linux Mintは、モダンで使いやすいOSを目指したLinuxディストリビューション。UbuntuとDebianをベースとし、デフォルトのデスクトップ環境はCinnamon、MATE、Xfceの3種類を用意する。最新版となるLinux Mint 21は、2020年6月に公開されたLinux Mint 20 “Ulyana”に続くリリースとなる。Linuxカーネル5.15、Ubuntu 22.04 LTSがベースで、ファイルシステムではNTFSドライバ、Ext4の改善などが含まれる。

 デスクトップ環境に共通の特徴として、Bluetooth、サムネイル、付箋、XAppなどが強化され、プロセスモニタが加わった。  Bluetoothでは、バージョン21のBlueberryに代わってBluemanを導入した。デスクトップに依存せず、全ての環境に統合しやすいという。BlueberryがGNOME向けに開発されgnome-bluetoothに依存していたのに対し、Bluemanは標準のBlueスタックを利用する。また、マネージャーとトレイアイコンで提供する機能、接続性などでもBlueberryより優れるとしている。サムネイルも強化し、xapp-thumbnailersとして一部のファイル形式でサムネイルのサポートがない問題に対処した。最新版では、AppImage、ePub、MP3(アルバムカバー)、RAW形式の画像、Webpについてサムネイル表示が可能になった。

 バックグラウンドで行われるシステムスナップショットの自動作成、自動アップデートの検出などを行うプロセスモニタも加わった。付箋の「Sticky Notes」では、付箋の複製が可能になった。新しく作成する付箋の色もランダムに選択するのではなく、色の種類を最大化するよう選択するようになった。Cinnamonはバージョン5.4となり、ウィンドウマネージャーMuffinが、Mutter 3.36ベースとなった。全てのウィンドウがGTKテーマでレンダリングされるようになり、GTKのアンチエイリアスが施されるなどの強化が加わっている。

Linux Mint
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