「Alpine Linux 3.16」が公開
Alpine Linux開発チームは5月23日、軽量、安全を特徴とするLinuxディストリビューションの最新版「Alpine Linux 3.16.0」を公開した。
Alpine Linuxはセキュリティにフォーカスした軽量のLinuxディストリビューション。LEAF Projectのフォークで、musl libcとbusyboxをベースとする。Alpine Linux 3.16は、2021年11月に公開されたバージョン3.15に続くリリース。
設定スクリプトを強化し、NVMeのサポート改善、SSH鍵の追加などが加わった。デスクトップ環境のインストールを容易に行うsetup-desktopスクリプトも導入した。それまでルートファイルシステムにあった/tmpディレクトリが、tmpfsとしてマウントされるようになった。sudoがコミュニティリポジトリに移動した。これにより、将来セキュリティアップデートを受けられるのは最新の安定版のみになるという。置き換えとして、doasおよびdoas-sudo-shimの使用を提案している。
NetworkManagerプラグインがサブパッケージに移動し、デフォルトではインストールされないようになった。WiFiのnetworkmanager-wifiなど、対応するパッケージをインストールする必要がある。また、ICUデータはicu-data-en(デフォルト)とicu-data-fullに分割した。非英語圏のユーザーはicu-data-fullをインストールする必要がある。
Go 1.18、LLVM 13、Node.js 18.2(current)、Ruby 3.1、Rust 1.60、GNOME 42、KDE Plasma 5.24 / KDE Applications 22.04 / Plasma Mobile Gear 22.04、Python 3.10、PHP 8.1、R 4.2など新しくなった一方で、PHP 7、Python 2が削除となった。このほか多数の細かな強化が加わっている。
Alpine Linux
https://www.alpinelinux.org