「Red Hat Enterprise Linux 9.0」公開
Red Hat(米IBM傘下)は5月18日、「Red Hat Enterprise Linux 9.0」の一般公開(GA)を発表した。
2019年に公開したRHEL 8.0系に続くメジャーリリースとなる。Red HatがIBMの傘下に入って初のメジャーリリースとなる。 Linuxカーネルは5.14をベースとし、GCC(GNU Compiler Collection) 11.2.1、Python 3.9、PHP 8、LLVM 13.0.1、Rust 1.58.1、Go 1.17.7など、プログラミング言語、コンパイラや開発ツールが新しくなった。
セキュリティでは、SHA-1が生成するダイジェストが安全ではないという理由から非推奨となり、デフォルトではSHA-1を使った署名を生成しなくなった。このほか、SELinuxのパフォーマンスを改善し、OpenSSL 3.0.1、OpenSSH 8.7p1なども含む。
新たにImage Builderを導入、ベアメタルの実装やカスタマイズされたファイルシステム設定などをサポートするもので、拡張性と一貫性のあるシステムのデプロイと管理を支援するという。コンテナ管理ツールボックスも加わった。kpatchを使ったカーネルライブパッチ管理のサポートなど、Webコンソールを強化した。SudoとSSHを使うスマートカード認証もサポートした。管理ではこのほかにも、新たにPostfix、Firewall、HA ClusterなどのSystem Rolesが加わった。手動によるタスクを容易に自動化できるという。Performance Co-Pilot(PCP)とLink Time Optimization(LTO)の拡張性も強化した。
ネットワーキング関連では、WireGuard VPNがテクノロジープレビューとして加わり、MultiPath TCPデーモン(mptcpd)を使って、iproute2を使用せずにMultiPath TCP(MPTCP)エンドポイントを設定できるようになった。このほかにも、多数の機能強化が加わっている。
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