Apple Metalサポートが加わった「Blender 3.1」が公開

 Blender Foundationとオンラインの開発者コミュニティは3月9日、オープンソースの3D CG制作ソフトウェアの最新版「Blender 3.1」を公開した。

 Blenderはオープンソースの3D CG制作ソフトウェア。モデリング、リギング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング、モーション追跡、動画編集、2Dアニメーションパイプラインなどの機能を備える。Linux、macOS、Windowsなどで利用できる。  Blender 3.1は、2021年12月に公開されたバージョン3系の最新のポイントリリース。性能とスピードにフォーカスした機能強化が図られた。

 レンダリングエンジンCyclesでメタルGPUをサポートした。米Appleの貢献により実現したもので、現時点ではApple Silicon/AMDグラフィックカード、macOS 12.3以上のみで利用できる。M1プロセッサ搭載MacBook Airを用いてM1 CPUと比較した場合、レンダリング時間が2分の1ほどに短縮されている。  Cyclesで直接レンダリングできるPoint Cloudオブジェクトを導入、砂、水などを作成できる。Point CloudはGeometry Nodeで生成するか他のソフトウェアからインポートできる。メモリ効率に優れ、レンダリングの時間を高速化できるという。

 Cyclesではこのほか、レイトレーシングの精度、アセットブラウザのインデックス化による高速読み込み、Image Editorでの大規模イメージ処理なども加わった。  Geometry Nodeの性能を改善し、メモリ使用を最大20%改善するという。subdivision surface modifierは、GPUアクセラレーションを活用するようになりスピードが最大10倍改善するとしている。

 ビルドでは、プロシージャルシステムも強化した。メッシュモデリングなど19の新しいノードが加わった。  ユーザーインターフェイスでは、ソケットをドラッグ&ドロップで操作して自動でフィルタリングされたノードの一覧を作成するなどワークフローを効率化できるという。  このほかにも多数の強化が加わっている。

Blender
https://www.blender.org