WebAssemblyランタイム「Wasmer 2.2」が公開
米Wasmerは2月28日、WebAssemblyランタイムの最新版「Wasmer 2.2」を公開した。Apple M1のフルサポート、Singlepassの強化などが加わった。
WasmerはサーバーサイドのWebAssemblyランタイム。開発者は自分の言語とツールを使ってWebAssemblyにコンパイルし、任意のOSで動かしたり、他の言語に組み込むことができる。WASIとEmscriptenをサポートし、ほぼネイティブレベルという速度とセキュリティを特徴とする。 Wasmer 2.2は、2021年6月に公開された2系の最新版。
Apple M1プロセッサをフルサポートした。 1つのパスでアセンブリコードを生成する高速なアセンブリ生成器であるSinglepassを継続して強化した。バージョン2.1で行ったSinglepassコンパイラのリファクタリングにより損なわれていたAarch64の互換性が復活し、64ビットARM(macOSとLinux)で動かせるようになった。 Intel/ARM CPU向けでは、AVXパスの代替としてStreaming SIMD Extensions(SSE)4.2のサポートが加わった。
性能も強化した。例えば、CPUとMCUを測定するベンチマークのCoreMarkでは、Linux x86?64でSinglepassの性能は0.17と比較して最大25%改善、Craneliftは最大90%改善するなどと報告している。 このほか、不具合の修正も加わっている。
Wasmer
https://wasmer.io