「Flutter 2.10」公開、Windowsサポートが安定扱いに

 アプリ/UIツールキット「Flutter」開発チームは2月4日、最新版となる「Flutter 2.10」を公開した。Windows対応が安定扱いとなるなどの強化が加わっている。

 FlutterはGoogle(米Alphabet傘下)が開発し、オープンソースとして公開するUI、アプリ開発ツールキット。単一のコードからAndroid、iOS、Web、デスクトップなどに向けてネイティブにコンパイルされたアプリを開発、実装できる。  Flutter 2.10は2021年3月に公開された2系の最新版。

 最大の特徴として、Windowsサポートが安定扱いとなった。これまでデスクトップはLinuxとmacOSをサポートしていたが、Windowsが加わることになる。安定扱いになることでフラグを立てる必要がなくなり、デフォルトで機能を利用できるようになった。テキスト処理、キーボードショートカットなどの操作性も改善し、コマンドラインの引数などの機能をWindowsに直接統合した。  また、FlutterFlow、ローコードのFlutterアプリデザインツール、MongoDB Realm、ローカルデータストアなどのツールもWindowsで利用できるという。

 性能も改善した。コミュニティが開発したダーティリージョン管理を初期サポートした。iOS/Metal上の単一のダーティリージョン向けに部分的な再描画を有効化、これによりGPUの使用率が90%以上だったのが10%以下に削減できるとしている。今後、他のプラットフォームにも拡大していく計画だ。  性能では、2.8で導入した内部画像記録フォーマットの最適化も進めた。  プラットフォーム別でも強化が加わった。たとえば、iOSではキーボードアニメーションがよりスムーズになった李、カメラプラグインの安定性改善、メモリ使用を削減する圧縮ポインタなどの強化が加わっている。Androidでは、2021年10月公開のAndroid 12に対応、multidexの自動サポートなどが強化点となる。Webでも、複数行のTextFieldの端までのスクロールが改善され、マッピングのオーバーヘッドを削減する強化が加わった。

 GoogleのデザインシステムであるMaterial 3への移行もスタートした。単一のシードカラーからカラースキームを生成できるようになったほか、1000以上のMaterialアイコンも利用できるようになった。  このほか、DevToolsを含め、さまざまな機能強化が加わっている。

Flutter
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