「LibreOffice 7.3 Community」が公開
オープンソースの生産性スイート「LibreOffice」の開発チームは2月2日(ドイツ時間)、最新安定版となる「LibreOffice 7.3 Community」の公開を発表した。
LibreOfficeは、非営利団体The Document Foundationが母体となるオープンソースの生産性スイート。オープンな仕様であるOpenDocument Format(ODF)に基づき、文書の「Writer」、表計算「Calc」、プレゼンテーション「Impress」、図形描画「Draw」、数式「Math」、データベース「Base」で構成される。個人向けのCommunity、企業向けのEnterpriseの2種類のエディションがあり、共にLibreOffice Technologyプラットフォームを土台とする。 LibreOffice 7.3 Communityは、2021年12月に公開されたバージョン7.2に続く最新版。7系の初版は2020年8月に公開されている。150人近くの貢献者が新機能開発に参加し、640人以上のボランティアがローカライズ作業を行なったという。
Microsoft Officeとの相互運用性を強化し、テーブル内の変更やテキストの移動などの追跡処理などの機能により、Microsoft Officeドキュメントとの相互運用性を改善するという。
Microsoft Officeとの相互運用性としては、インポート/エクスポートフィルタの改善、性能の向上なども強化点となる。インポート/エクスポートフィルタでは、DOCで番号付リストのインポートが改善され、DOCX、XLSX、PPTXについても改善した。性能では、サイズの大きなDOCXファイル、XLSX/XLSMファイルを開示する際にレンダリングの速度が改善するなどの強化が加わった。また、バージョン7.1で導入したSkiaバックエンド使用時のレンダリング速度も改善するという。 このほか、HelpでもMicrosoft Officeからの乗り換えユーザーを意識した改善が加わったという。 マクロ開発のScriptForceも強化し、Calcシートに保存されているチャートを定義するChartサービスの導入などが加わった。ScriptForceのサービスセットはPython、Basicと同じシンタックスと動作で利用できるという。
バージョン7.2で実現したApple Siliconシリコンのネイティブサポートを実現したが、本バージョンではダウンロードページの選択肢にも加わっている。 このほかにも多数の細かな機能強化やバグの修正が加わった。 LibreOffice 7.3 Communityは、Linux、macOS、Windowsに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。
LibreOffice
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