APIの整理を進めた「FFmpeg 5.0」が公開
The FFmpeg projectは1月17日、最新のメジャーリリースとなる 「FFmpeg 5.0 “Lorentz”」を公開した。
FFmpegはマルチメディアコンテンツの録音/録画と変換、ストリーミングのためのクロスプラットフォームソリューション。デコード/エンコード、mux/demux、フィルタなどの機能を備える。 FFmpeg 5.0は、2018年に初版が公開された4系に続くメジャーアップデートとなる。
APIの整理を大幅に進めた。削除したAPIの中には2013年から非推奨となっているものもあるという。一方で、FFmpeg 4.4のサポートも継続する。 一例として、avcodecのエンコードとデコードを変更し、オーディオとビデオで単一のAPIとし、コーデックのインプットとアウトプットを分離した。エンコーダーがユーザーが管理するバッファにデータをアウトプットできるコールバックを導入し、swscaleではAVFrameベースのAPIを導入した。
新たにbitstreamフィルタリングAPIが加わった。コーデックヘッダーアナライザとして利用できるという。libavresampleを削除した。 ネイディブのspeexデコーダー、MDN Sirenデコーダー、GEM Raster Imageデコーダー、Apple Graphics(SMC)エンコーダーなどが加わった。VulkanフィルターなどVulkanのサポートを改善した。 swscaleでスライススレッドをサポートした。libplaceboビデオフィルターも統合した。DoViもサポートし、トーンマッピングとremuxでも使用できる。 デフォルトのAACエンコーダー設定が変更となり、品質を改善するという。 このほかにも、多数の細かな機能の追加やバグの修正が加わっている。
FFmpeg
https://www.ffmpeg.org/