「darktable 3.8.0」が公開

 オープンソースRAW画像編集ソフトウェア「darktable」開発チームは12月24日、最新版となる「darktable 3.8.0」を公開した。

darktableはオープンソースの写真ワークフローアプリケーションおよびRAW現像。画像フォーマットは、JPEG、CR2、NEF、HDR、PFN、RAFなどの主要なフォーマットに対応した。デジタルネガをデータベースで管理し、タグ、画像評価、色ラベルなどで検索できる。色管理としてICCプロファイルをビルトインし、sRGB、Adobe RGB、XYZなどをサポートする。OpenCLサポートによるGPUアクセラレーションのイメージ処理が可能。  darktableはSummerとWinterとして年に2回のリリースサイクルを持ち、3.8は7月に公開したバージョン3.6(Summerリリース)に続くWinterリリースとなる。3.6以来4000件近いコミットがdarktableとrawspeedにあり、571件のプルリクエストを処理したという。

 キーボードショートカットシステムを一新し、MIDI接続デバイスやゲームコントローラーなどのデバイスでdarktableを制御できるようになった。標準のキーボード/マウスのショートカットでは、マウスの動きや複数のキー、長押し、クリックなどの操作を利用できる。なお、これまでユーザーが作成したショートカットは、自動的に最新版に継承されないことを留意している。

 拡散またはシャープ化モジュールを新たに導入した。拡散プロセスをシミュレーションしたり元に戻すことで、レンズぼかし、ヘイズなどから画像を再構築する。水彩の汚れのシミュレーション、局所のコントラストの強化などの用途でも使うことができるという。  シーン参照ぼかしモジュールも加わった。モーションとレンズのぼかしをパラメトリック的および物理的に正確な方法で合成するもので、モーションパスまたはレンズ絞りを定義すると対応するぼかしを生成する。  また、パースペクティブ補正モジュールの名称が、回転とパースペクティブに変更された。画像上に線や長方形を描いて補正設定を手動で定義できる。  このほかにも、LMMSEデモザイックアルゴリズムの導入、印刷ビューでの複数の画像のサポートなど、多数の細かな機能の導入や既存機能の強化が加わった。

darktable
https://www.darktable.org