GNOME 41を搭載した「Fedora Linux 35」が公開

 Fedora Projectは11月2日、Linuxディストリビューションの最新版となる「Fedora Linux 35」を公開した。

 Fedora LinuxはRed Hat(米IBM傘下)が無償で提供するコミュニティ版のLinuxディストリビューション。Fedora Linux 35は、5月に公開したFedora Linux 34に続く最新版。

 Workstationではデスクトップ環境ではGNOME 41を搭載し、電源管理、アプリケーションのブラウジングや発見の改善、VNCまたはRDPベースのリモートデスクトップ向けクライアントConectionsの導入、ペアレンタルコントロールといった強化を利用できる。デスクトップでは、バージョン34でデフォルトのオーディオシステムがPipeWireに変更したが、最新版ではさらに、PipeWire Media Sessionに代わってWirePlumberセッションマネージャを加えた。これにより、オーディオとビデオのポリシーとルールのカスタマイズを強化できるという。

 NvidiaのプロプライエタリのドライバーでWaylandのサポートを強化した。Fedora Linuxの各種デスクトップが同梱する外部のリポジトリを有効にしている場合、これらをすぐに利用できるようになった。また、フィルタリングされたFlathubリモート経由で一部のFlathubアプリケーションが利用できるようになり、キュレーションしたアプリケーションリストへのアクセスが容易になるという。Fedora Cloudでは、パブリッククラウド事業者側のUEFIブートのサポートが進んでいることを受けて、レガシーのBIOSとUEFIブートの両方をサポートするハイブリッドブートをサポートした。デフォルトのファイルシステムは、BTRFSになった。これは、Fedora 33で同ファイルシステムをデフォルトにしたことを受けてのもの。

 プログラミング言語、システムライブラリパッケージも更新し、Python 3.10、Perl 5.34、PHP 8.0などが利用できる。最新のファイアウォールサービスfirewalld, 1.0も含む。このほか、Fedora Spins、Fedora Labsなども強化した。Fedora 35はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Fedora
https://getfedora.org/