カスタムLinux構築の「Yocto Project 3.4」が公開

 The Yocto Projectは10月29日、組み込みLinuxディストリビューション構築システムの「Yocto Project 3.4」(”Honister”)の公開を発表した。

 Yocto Projectは、Linuxを土台としたカスタムシステム構築のためのツール、テンプレート、手法を提供するコラボレーションプロジェクト。IoT端末、サーバー、仮想環境など、ハードウェアアーキテクチャに依存しない組み込みシステムを構築できる。Yocto Project 3.4は2019年に公開された3系の最新版となる。

 Linuxカーネルは8月末に公開された5.14となり、glibc 2.34など約280のレシピがアップデートされた。Rustがコアに統合され、クロスコンパイルとSDKで利用できるようになった。このほか、新しいレシピとしてcargo、python3-markdown、python3-pyyaml、python3-smartypants、python3-typogrifなど多数が加わった。一部のレシピが、GnuTLSに代わってOpenSSLを使用するよう変更になった。

 オーバーライド文字が’_’に代わって’:’となり、パーシングをより堅牢にし、性能を改善するという。また、ビルドの高速化のために不必要なタスク依存を削減した。  このほかにも、多数の細かな強化が加わっている。

The Yocto Project
https://www.yoctoproject.org