クラウドワークロード向けのハイパーバイザー「Cloud-Hypervisor 19」

 Rustで実装されたオープンソースのVMM(Virtual Machine Manager)の「Cloud Hypervisor」開発チームは10月16日、最新版となる「Cloud-Hypervisor 19.0」を公開した。

 Cloud-Hypervisorは、米Intelが主導するクラウドネイティブワークロード向けのLinuxハイパーバイザー。KVMまたはMicrosoft HypervisorラッパーのMSHVで動く。Rustで実装されておりrust-vmmクレートを土台とし、低遅延、省メモリフットプリントなどの特徴を備える。x86-64およびAArch64アーキテクチャで動き、ゲストOSは64ビットLinuxm、Windows 10/Windows Server 2019をサポートする。Cloud-Hypervisor 19.0は、9月に公開したバージョン18に続く最新版。

 PCI処理を最適化し、ゲストOSの起動時間を短縮した。シリアル向けPTYの処理も強化し、PTYが未接続時のバッファを改善した。virtio-consoleを使うことで、PTYウィンドウのサイズ変更時にコンソールもサイズ変更するようになった。ライブマイクグレーションのサポートも強化し、virtio-memベースのメモリホットプラグを使ったマイグレーションが可能になった。また、virtio-balloonデバイスでもライブマイグレーションを使えるようになった。TDXのサポートを改善したほか、AArch64プラットフォームで準仮想化IOMMUを使用できるようになった。

 このほか、不具合も修正した。

Cloud Hypervisor
https://github.com/cloud-hypervisor/cloud-hypervisor