AlmaLinux OS Foundationの取締役会長にChefのbenny Vasquez氏が就任、CloudLinuxのCEOは退任へ

 The AlmaLinux OS Foundationは10月12日、取締役会の会長benny Vasquez氏が就任したことを発表した。これに伴い、米CloudLinuxのCEO兼創業者のIgor Seletskiy氏は会長職と取締役から退く。

 Vasquez氏はChef Software(現在、米Progress Software傘下)で開発者リレーションおよびコミュニティマネージャを務める。AlmaLinux OS Foundationの取締役会には5月に加わり、今回の投票プロセスを経て取締役会長に選出された。

Seletskiy氏はCloud LinuxのCEOとして、2020年末にRed Hat(米IBM傘下)のCentOS Projectが「CentOS Linux 8」のサポート終了を発表後に、Red Hat Enterprise Linuxと1:1のバイナリ互換のあるディストリビューション「AlmaLinux OS」プロジェクト(Project Lenix)を立ち上げた。プロジェクトをコミュニティ主導で中立的なものにするため、3月に非営利団体AlmaLinux OS Foundationが設立された。

 Seletskiy氏は10月13日、CloudLinuxの公式ブログにて取締役会から退く理由として「CloudLinuxと同社のサポート事業であるTuxCareがAlmaLinux OS Foundationをコントロール存在にならないため」と説明している。また、設立時からコミュニティ主導のものにする必要があり、AlmaLinux OS Foundationはそのためのガバナンスモデルが敷かれたこと、取締役会のメンバーが揃ったことも理由に挙げている。

 Vasquez氏は当面の注力として、1)AlmaLinuxコミュニティの多様性、2)CentOS Linuxの代替としてAlmaLinux OSを選ぶユーザーのニーズを満たすこと、の2点を挙げている。

AlmaLinux OS Foundation
https://almalinux.org