VFSインターフェイスを一新した「Samba 4.15」が公開

 The Samba teamは9月20日、最新版となる「Samba 4.15.0」を公開した。SMB2向けにVFSインターフェイスを一新するなどの強化が加わっている。

 Sambaは、LinuxなどUNIX系OS向けにWindowsとの相互運用に必要となるコンポーネントを集めたソフトウェア集。SMB/CIFSプロトコルを使ったファイル共有やプリントサービス、Acrtive Directoryとの統合機能などが含まれる。Samba 4.15は3月に公開されたバージョン1.14に続く最新版。

 以前から進めてきたVFSインターフェイスのモダン化が完了した。ファイルシステムへのアクセスをパスではなくファイルハンドルベースにするコアインフラストラクチャを導入し、SMB2以降の強化を活用できるようにする。Bind DLZとして、これまでバインドサーバーにDNSゾーンのトランスファー要求を送りSambaで結果を得ていたが、最新版よりデフォルトで要求を拒否するようになった。ゾーントランスファーを認可/却下するクライアントのリクエストを管理するオプションが新たに2つ加わった。サーバーマルチチャネルのサポートが、実験的扱いから正式扱いとなりデフォルトで有効となった。Sambaを–without-ad-dcで設定時にsamba-toolコマンドを使用できるようになった。コマンドラインも強化し、新しいコマンドラインパーサーを実装した。コマンドラインインターフェイスを簡素化し、暗号化、署名、Kerberosの制御が改善するという。

 Windows djoin.exeコマンドに対応するOffline Domain Join(ODJ)のサポートが加わった。WindowsテクニカルプレビュービルドのみでサポートされたSMB2_22、SMB2_24、SMB3_10の3種類のSMB (development)ダイアレクトのサポートが、本バージョンでは削除となった。

 このほかにも多数の強化が加わっている。

Samba
https://www.samba.org/