「Freespire 7.7」が公開、今後はクラウドアプリを活用へ

 米PC OpenSystemsのオープンソース開発チームは7月30日、Ubuntuベースのディストリビューションの最新版「Freespire 7.7」公開を発表した。クラウドアプリ活用の方向性に向けて舵を切ったことも発表している。

 Freespireは、Linspire派生のUbuntuベースのLinuxディストリビューション。デスクトップ環境はXfceを採用する。2018年にXandrosから取得したPC OpenSystemsの下で開発が進んでおり、PC OpenSystemsは有償版のLinspire、Xandrosの提供も継続している。Freespire 7.7は、2020年10月に公開されたバージョン7系のポイントリリース。Linuxカーネルは5.4.0-80、Xfceはバージョン4.16をベースとする。

 PC OpenSystemsはFreespire/Linspire/Xandrosの新しい方向性として、クラウドアプリのコンセプトを受け入れることを発表している。組織内にCLOUD9というプロジェクトを新設し、既存のデスクトップアプリの置き換えとしてクラウドアプリを使う方向性を探ってきたという。Chromium OSのようなWebベースOSも試しに構築したが、Gimp、Kritaなどの既存のデスクトップアプリが使えなくなることなどから、伝統的なモデルにGoogleまたはMicrosoftのクラウドサービスを事前インストールするXandros Cloudの方向性に決定したとしている。合わせて、ユーザー調査から「LibreOffice」や「Thunderbird」よりも、「Gmail」「Google Office」や「Microsoft Office 365」の方が使われていることも報告している。

 無償のFreesprire 7.7では、ユーザーが好きなクラウドアプリをインストールできる。継続して、Ubuntuリポジトリにあるアプリケーションやリソースも利用できる。Linspireではバージョン10 SP 1.5よりGoogleサービスをプレインストールする。

 Freespire 7.7のこのほかの特徴として、ファイルマネージャーはThunarに変わってCajaがデフォルトとなった。Thunarも継続してインストールされる。WebブラウザはGoogle Chrome 92を搭載、DuckDuckGoをデフォルトの検索エンジンおよびホームページとする。メールクライアントのGeary Mail Client、メディアプレイヤーParole、パッケージ管理ソフトSynapticなどを搭載する。Freespire 7.7はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Freespire
https://www.freespire.net

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