CentOSオリジナル開発者が立ち上げた「Rocky Linux 8.4」、ついにGAリリース
The Rocky Enterprise Software Foundation(RESF)は6月21日、「Rocky Linux 8.4」(”Green Obsidian”)の一般公開(GA)を発表した。CentOSの代替を目指すものとなり、x86_64、ARM64向けをダウンロードできる。
Rocky LinuxはRed Hat(米IBM)の「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」互換のLinuxディストリビューション。Red Hatが2020年12月に「CentOS Linux 8」開発を2021年で終了すると発表したことを受けて立ち上がった。CentOSのオリジナルを共同開発したGregory Kurtzer氏が主導しており、開発母体のRocky Enterprise Software Foundationは、Amazon Web Services(米Amazon)、Google Cloud(Google、米Alphabet)などの出資を受けている。なお、Rocky Linuxの他に、米CloudLinuxが「AlmaLinux」としてCentOS代替のディストリビューションを開発するプロジェクトを立ち上げている。
Rocky Linux 8.4はRocky Linuxとして初のGAリリースとなる。Red Hat Enterprise Linux 8.4(RHEL 8.4)をベースとしており、「十分な検証を行っており、運用環境での使用に十分な安定性がある」としている。RHEL 8.4互換としては、上記のAlmaLinux、Oracle Linux、CentOSがそれぞれ8.4対応版をリリース済み。
Python 3.9、SWIG 4.0、Subversion1.14などの新しいモジュールが加わった。セキュリティ、ネットワークでも強化が施され、カーネルでも、control groupsむけのslabメモリコントローラの新しい実装などが加わっている。
開発チームはまた、Rocky Linux 8.4に移行するためのツールmigrate2rockyも用意する。CentOS Linux 8.4のほか、Alma Linux 8.4、RHEL 8.4、Oracle Linux 8.4から移行できる。
Rocky Linux
https://rockylinux.orgv