CentOS後継目指すAlmaLinux、本家公開から5日で「AlmaLinux OS 8.4」公開

 Red Hat Enterprise Linux(RHEL)互換のあるフォークを開発するAlmaLinux OS Foundationは5月26日、最新版となる「AlmaLinux OS 8.4 Stable」を公開した。

 AlmaLinuxは米CloudLinuxだ立ち上げたオープンソースプロジェクト。Red Hat(米IBM傘下)が2020年12月末に「CentOS Linux」の開発を打ち切る計画を発表した後に生まれたもので、1:1のバイナリ互換を目指す。2月にベータ公開、3月に正式版を公開。合わせて開発母体としてAlmaLinux OS Foundationを設立するなど、急ピッチで展開している。AlmaLinux OS 8.4は2回目の正式版リリースとなり、5月21日に公開された「Red Hat Enterprise Linux 8.4(RHEL 8.4)」と互換性がある。

 RHEL 8.4の機能を網羅しているのに加え、要求が多かった機能としてSecure Bootのフルサポートを実現した。NIST(米国立標準技術研究所)のセキュリティ標準仕様であるOpenSCAPもサポートした。開発者向けのdevel repoではパッケージが追加された。PowerTools repoはアップストリームディストリビューションに合わせてデフォルトでは無効化となり、場所もalmalinux-powertools.repoファイルに変更された。このほか、Python 3.9などモジュールやコンパイラも新しくなっている。

 なお、Red HatのCentOS Linuxの後継としてはAlmaLinuxのほか、CentOSのオリジナル開発者が立ち上げたRocky Linuxもある。Rocky Linuxは8.3の初のリリース候補版(RC1)を4月末に公開している。

Alma Linux
https://almalinux.org/