オープンソースのベクター画像編集ソフト「Inkscape 1.1」が公開

 ベクター画像編集ソフトウェア「Inkscape」開発チームは5月24日、最新版となる「Inkscape 1.1」を公開した。ウェルカム画面、出力でのJPEG、TIFFのサポートなどが加わっている。

 Inkscapeは、オープンソースのベクターグラフィック編集ソフトウェア。OSはWindows、macOS、Linuxをサポートする。「Sodipodi」のフォークとして誕生したプロジェクトで、ドローツール、カラーセレクタ、テキストのサポート、レンダリングなどの機能も備える。SVGを初め、XML、PNG、OpenDocument Drawing、DXF、PostScriptなどさまざまなファイルフォーマットを処理できる。ライセンスはGPLv2。Inkscape 1.1は2020年5月に公開されたバージョン1.0に続く最新版。

 起動時のウェルカム画面が新しくなった。キャンバスカラー、キーボードショートカット、カラーモードのカスタマイズができるほか、ソーシャルメディア、印刷時のドキュメントの大きさなどを設定したり、最近開いたファイルにも迅速にアクセスできる。エクスポートでは、これまで2クリックだったPNG形式での出力が1クリックで完了するようになった。また、JPG、WebP、TIFFも新たにサポートした。Command Paletteが新しくなった。「?」キーで開いて検索するなど、さまざまな関数をすぐに使えるようになった。

 Dialog Docking Systemも強化し、ワークスペースの左か右側にダイアログボックスをドックできるようになった。タブとして表示され、ラベルやアイコンも選択できる。ドローツールでは、Calligraphy、Connectorなどのツールで強化が加わった。Pen/Pencilでは、Shapeオプションで作成したパスの幅を設定できる”Scala”オプションが加わった。オブジェクトを2つ以上のパスに分割する新しいSlice Live Path Effect(LPE)が加わった。LPEではブーリアン演算オプションが正式扱いになるなどの強化も加わっている。

 このほか多数の細かな強化が加わっている。

Inkspace
https://inkscape.org/