CentOS代替目指す「AlmaLinux OS」がGAに、非営利団体設立も発表

 米CloudLinuxは3月30日(米国時間)、CentOSの代替と位置付ける「AlmaLinux OS」の一般公開を発表した。同社はまた、AlmaLinuxプロジェクトの母体となる非営利団体も立ち上げる。

 AlmaLinuxはRed Hat(米IBM傘下)が「CentOS Linux」についてバージョン8のサポートを2021年12月末で終了するという発表を行なったことを受け、立ち上がったプロジェクト。CloudLinuxはホスティング事業者やデータセンター向けのLinuxディストリビューションを開発するベンダーで、AlmaLinuxはCloudLinux OSの開発者がノウハウを活かして開発する。CloudLinuxはAlmaLinuxプロジェクトをサポートするため、年100万ドルを投じると約束している。

 当初はProject Lenixとしてスタートした。CentOSの代替を目指しており、「Red Hat Enterprise Linux 8(RHEL 8)」と1:1のバイナリ互換を特徴とする。2月のベータ公開以来、信頼性、性能などでのユーザーの期待値を満たすように検証を重ねた。作業の多くは、デバッグ、パッケージの追加、運用環境向けの準備に注いだという。

 AlmaLinuxの開発やコミュニティ活動をまとめる非営利団体も設立する。同日、Fedoraなどオープンソースコミュニティに20年以上の経験があるというJack Aboutboul氏をコミュニティマネージャーに任命した。また、米Oracle買収前の米Sun Microsystemsでオープンソースの取り組みを統括したSimon Phipps氏、cPanelでWebProsの顧客体験トップを務めるJesse Asklund氏、CloudLinuxのCEO、Igor Seletskiy氏、CloudLinuxでリリースエンジニア担当ディレクターを務めるEugene Zamriy氏の4人を取締役会に任命した。残る2人の取締役会はAlmaLinuxコミュニティによる選出とする。

AlmaLinux Foundation
https://almalinux.org