ARMサポートがほぼ完成、「Mageia 8」公開

 GNU/Linuxディストリビューション「Mageia」開発チームは2月26日、最新のメジャーリリースとなる「Mageia 8」の公開を発表した。ARMのサポートをさらに強化させ、「ほぼプライマリ」のレベルとしている。

 MageiaはGNU/Linuxディストリビューション。Mageiaは2010年にMandriva Linuxのフォークとしてスタートした。安全かつ安定したデスクトップおよびサーバー向けのOS開発を目指している。Mageia 8は2019年に公開されたMageia 7に続く最新のメジャーリリース。サポート期間は18ヶ月間で、2022年10月までセキュリティやバグの修正が行われる。Linuxカーネル5.10.16をベースとし、デスクトップ環境はKDE Plasma 5.20.4(デフォルト)、GNOME 3.38、Xfce 4.16なども利用できる。

 ARMのサポートを強化し、コアはARM v7およびAArch64で利用できる。現時点ではインストールはなく実験的扱いのままだが、多くの場合でちゃんと動くとしている。PRMパッケージとリポジトリのためのコマンドラインツールURPMIはバージョン8.125となり、メタデータの圧縮をXzに代わってZstdで行うようになった。ハードウェア検出の改善も加わり、起動時間が短縮されるという。バージョン6で導入したURPMI代替のパッケージマネージャDNF(Dandified Yum)はバージョン4.6になった。

 Python 3への移行を進め、Python 2のモジュールとソフトウェアのほとんどが削除されている。インストーラーを強化し、WPA2暗号化を使ったWiFiインストールが可能になったほか、新しいファイルシステムのサポートも改善した。

NILFS、XFS、exFAT、Windows 10 NTFSのサポート改善により、パーティション管理を強化した。ブートローダー設定の安全性も強化した。ライブインストーラーでも、ISOブートとインストールが高速になるなどの改善が加わっている。このほか、Firefox 78、Chromium 88、LibreOffice 7.0.4.2などパッケージも新しくなった。

 Mageia 8はプロジェクトのWebサイトよりISO、ライブISO、ネットワークインストール型のISOの3種類の方法で入手できる。

Mageia
https://www.mageia.org/ja/