米Docker、「Docker Distribution」をCNCFに寄贈
米Dockerは2月4日、「Docker Distribution」をLinux FoundationのCloud Native Computing Foundation(CNCF)に寄贈したことを発表した。
Docker Distributionは、Dockerコンテナのハブである「Docker Hub」および他のコンテナレジストリの土台となるもの。コンテナをパッキング、保存、デリバーするためのツールキットとなる。
Pythonで作成されたオリジナルのRegistryコードを、Goで書き直したコンテナレジストリのリファレンス実装で、さまざまなバックエンドやサブシステム向けに拡張性のあるライブラリ設計になっているという。Dockerは2015年、Linux Foundation内にOpen Container Initiative(OCI)を立ち上げ、レジストリやイメージフォーマットなど、コンテナ関連の仕様の標準化を進めてきた。
Dockerによると、現在存在するレジストリの多くがDocker Distributionのコードをベースとしているが、変更をアップストリームバージョンに貢献していないという。同時に幅広いメンテナーを必要としていることもあり、業界全体のコラボレーションを進めるためにオープンソースにすると説明している。Docker、GitHub(米Microsoft)、オランダGitLab、米Mirantisなどのメンテナーにアプローチしており、OCIのメンテナーにも声をかけているという。
CNCFについては、KubernetesやContainerdなどのプロジェクトがあるため、ホスティング先として選んだという。すでにCNCF Sandboxとして受け入れられているが、成熟度が高いことから、すぐにインキュベーションに昇格するだろうとしている。CNCF寄贈により、名称は「Docker Distribution」から「Distribution」に変更する。ライセンスはApache License 2。
Distribution
https://github.com/distribution/distribution