企業ユーザーはターゲット外の「LibreOffice 7.1 Community」が公開

 The Document Foundationは2月3日(ドイツ時間)、オープンソースの生産性スイートの最新版「LibreOffice 7.1 Community」を公開した。企業ユーザーをターゲットにしないエディションと明確に位置づけるために「Community」を冠している。

 LibreOffice 7.1は2020年8月に公開したバージョン7系の最新版。7.1より製品名に”Community”と入れることで、想定するユーザーを明確にした。Communityは個人ユーザー向けで、企業ユーザーには、SLAや長期サポートオプションのついた「LibreOffice Enterprise」をエコシステムパートナー経由で利用することを推奨している。なお、Document Foundationは2020年7月、バージョン7のRC(リリース候補)で”Personal Edition”という文言を入れたことがあった。ユーザーを明確に分ける取り組みの背景として、「企業ユーザーがボランティアベースのバージョンを選ぶことで、ボランティアの時間とエコシステム企業の機会喪失という2つのネガティブな影響を与えている」と説明している。CommunityもEnterpriseもLibreOffice Technologyプラットフォームを土台としており、独自の優位性、堅牢性、柔軟性を備えていると強調している。

 LibreOffice 7.1は、ユーザーインターフェイスのフレイバーを選択できるダイアログが加わった。これを利用してユーザーは自分の好みに合わせたUIを最初に選択できるという。Microsoft Officeとの互換性も改善している。

 検索、印刷プレビューを強化したほか、拡張マネージャーで新しい拡張を加える時にサポートする全てのファイルを表示するようになった。このほか「Writer」「Calc」「Impress」「Draw」「Macro」など、アプリケーション単位でも機能の強化が加わっている。

 LibreOffice 7.1 Communityは、Linux、macOS、Windowsに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

LibreOffice
https://www.libreoffice.org