「OpenSSH 7.9」リリース、バグ修正が中心

 OpenSSH開発チームは10月19日、フリーのSSH 2.0プロトコル実装「OpenSSH 7.9」を公開した。バグの修正が中心のリリースとなるが、新機能も加わっている。

 OpenSSH 7.9は、2015年に登場したOpenSSH 7系の最新版。8月に公開されたバージョン7.8に続くリリースとなる。

 sshコマンドおよびsshdでポート番号の指定にサービス名が利用できるようになった。getservbyname()関数を利用しており、ほとんどのポート番号が指定できるという。また、CASignatureAlgorithmsオプションが加わり、クライアントとサーバー設定がCA(認証局)でどの署名フォーマットを使うかを制御できるようになった。CASignatureAlgorithmsオプションの設定は互換性がない変更と警告している。

 sshコマンドでは、IdentityAgent設定項目が環境変数名を受け入れるようになった。「-Q sig」オプションをサポートし、サポートされた署名オプションをリストするようになった。サポートされるクエリのフルセットを表示するssh -Q helpもサポートした。sshdでは、SSHプロトコルを経由したシグナリングセッションをサポートした。

 sshdおよびssh-keygenコマンドでは、鍵失効リストでSHA256ハッシュで特定した鍵を無効にできるようになった。

 バグも多数修正された。例えばsshおよびssh-keygenコマンドで、PEM秘密鍵を読み込む時に怪しいinvalid formatエラーを回避するなどの修正が加わっている。

OpenSSH
https://www.openssh.com/