米Appleが「Swift」をオープンソースに、Linuxサポートも実現

 米Appleは12月3日、プログラミング言語「Swift」をオープンソース化し、ソースコードなどを公開したことを発表した。あわせてコミュニティ向けサイト「Swift.org」の立ち上げやツールの公開も行われた。SwiftのLinuxへの移植も実現した。

 SwiftはAppleが2014年の年次開発者会議「WWDC 2014」で発表したプログラミング言語。iOSやMac OS X、watchOS、tvOSといったApple製OS向けの開発言語として提供されており、安全、高速、インタラクティブなどの特徴を備える。Apple製OS向けのフレームワーク集である「Cocoa」や「Cocoa Touch」をサポートし、Appleの統合開発環境「Xcode」で開発が行える。CやObjective-Cの後継との位置付けだが、Objective-Cとの併用も可能。2014年9月に正式版がリリースされ、2015年6月にはバージョン2.0がリリースされている。

 今回のオープンソース化は2.0発表時に明らかにしていた計画に添うもの。コードはGithubで公開され、ライセンスはApache License 2.0。ランタイムライブラリ例外付きで、Swiftを使ってバイナリを構築して配布するときのアトリビューション要件を撤廃した。

 これに合わせて開設したSwift.orgでは、各種ドキュメントやガイドなどSwiftに関する情報を提供し、バグ報告と追跡システム、メーリングリスト、ブログなども展開する。

 また、SwiftのLinuxへの移植も発表された。パッケージマネジャーのサポート、LLDBデバッガ、REPLなどを含むツールセットも用意し、Linuxで動くアプリケーションの構築も可能となる。

 これに加えて、パッケージマネージャ「Swift Package Manager」プロジェクト、Swiftネイティブのコアライブラリプロジェクトも立ち上げた。

Swift.org
https://swift.org/