クラウド環境下でのアプリケーション実行フレームワーク「Apache Aurora 0.7」リリース、Dockerサポートを導入
Apache Mesosフレームワーク「Apache Aurora」開発チームが2月12日、最新版となる「Aurora 0.7.0-incubating」を公開した。Dockerコンテナのサポートがベータとして導入され、性能も強化されている。
Apache Auroraは、アプリケーションやサービスをクラウド上の共有マシンプール上で実行させるためのソフトウェア。複数のマシンを並べたクラスタ環境においてCPUやメモリ、ストレージといったリソースを抽象化して管理できるクラスタ管理ツール「Apache Mesos」ベースのフレームワークとなっており、アプリケーションの実行管理やジョブ管理といった機能を持つ。もともとは米Twitterで開発されたもので、2013年にApache Software Foundation(ASF)に寄贈された。DSLを利用したサービスの設定、サービス登録、ローリングアップデート機能の提供などが特徴となる。
Aurira 0.7.0は2014年12月に公開されたバージョン0.6に続くもので、ASFの下で公開される3回目のリリースとなる。本バージョンではDockerのサポートがベータ機能として加わった。Mesos 0.20で加わったDockerサポートを受けてのもので、スケジューラを利用して指定したDockerイメージをAuroraクラスタ上で動かすことができるという。今後ほかのコンテナ技術についても、動向を見ながら対応する可能性があるという。
また、コマンドラインクライアントバージョン2を正式にサポートした。「aurora -h」と入力することで利用できるコマンド一覧やガイドを確認できる。なお、旧バージョンのコマンドラインクライアントはAurora 0.6で非推奨となっており、0.7では削除されている。
このほか、タスクプリエンプションの効率化、ガベージコレクションの性能改善などによる全体的な性能改善も行われている。
Apache Aurora
http://aurora.incubator.apache.org/