ネットユーザーの9割以上がIDとパスワードを使い回し――NRI調査
野村総合研究所(NRI)が2009年6月11日発表したネットユーザーのIDとパスワードについての意識調査によると、ユーザーの9割以上が、同じID・パスワードを複数のWebサイトで使い回しているという。同社は、増やしたくない気持ちがあるためで、サービス提供者には、OpenID仕様への対応などユーザーの負担を減らす工夫が求められるとしている。
「ID・パスワードの設定方法」では、「全てのサイトで違うID・パスワードを設定する」と回答したのは7.6%にとどまった。その一方で「いくつかのID・パスワードの中から選んで設定する」が66.7%で約3分の2を占め、「ひとつのID・パスワードで統一する」も25.8%。同じID・パスワードを複数のWebサイトで併用している人は合わせて92.5%にのぼった。
「自分のIDでログインするサイト数」を聞いて集計したところ、「ほぼ毎日使うサイト」「たまに使うサイト」とも平均6.7サイトで、使っているサイト数の平均は13.4サイトにのぼった。反面、「覚えていられるID・パスワードの数」は、「3組以下」とした人が68%。平均では3.1組で、実際に利用しているサイト数との間に開きがあった。
「サイトのユーザー登録を途中でやめた経験の有無」については、「よくある」が12.8%、「たまにある」が78.9%で約9割が経験。やめた理由は「入力項目が多かった」(57.9%)、「教えたくない情報を求められた」(56.7%)、「わざわざ入力するのが面倒だった」(43.7%)が上位。大半がユーザー登録に負担や抵抗を感じていることがうかがわれる。
「今後のID所有に対する考え方」では、「増やしたくはないが、増えてしまうと思う」が58.5%で過半数を占めた。NRIのインターネットリサーチサービス「TrueNavi」によるアンケート調査。対象は全国16歳以上~69歳以下の男女で、回収サンプル数は1000件。
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