米Emotiv:“脳コントローラー”を製品化 年内に300ドルで発売
ベンチャーの米Emotiv Systemsは2月20日(米国時間)、脳波でゲームを操作できるヘッドセット「EPOC」を製品化すると発表した。今年後半に299ドルで発売する。BCI(brain computer interface)の一種で、民生品としては世界初の脳コントローラーという。
医療分野で活用されてきた脳波(EEG=ElectroEncephaloGraphy)記録検査技術を利用して、脳の神経細胞(ニューロン)の活動をモニターする仕組み。ヘッドホンに似た形状の本体から10本程度のアームが張り出し、各アームの先端にセンサーが取り付けられている。
センサーは、興奮・緊張・フラストレーションなどの感情や、笑い・ウインクといった表情など、30種類以上の脳波の状態を検知できる。このデータを処理することで、プレーヤーは、ゲーム内のキャラクターの表情や動きを操作することなどが可能になるという。
あわせて同社は、BCI技術の開発での米IBMとの提携も発表した。両社は、ゲーム市場にとどまらず、ビジネス市場や仮想世界向けにもBCIを活用する道を探るとしている。Emotivは昨年3月の「ゲーム開発者会議」(GDC)で、脳コントローラーの開発キットをリリースしている。【高森 郁哉/Infostand】
Emotiv Systems
http://www.emotiv.com/