次期Mac OS「Leopard」のベータ版、PirateBayトラッカー・サイトに流出――Appleは法的措置を検討?
WWDC 2007で配布された「Mac OS X 10.5 Leopard Build 9A466」がPirateBayに最初にアップロードされたのは、6月19日のこと。多数のユーザーが残したコメントによると、このときはさほど広まらず、シーダー(目的とするファイルの完全なコピーを持つコンピュータ)も1台だけだった。しかし、2回目のアップロード版はアセンブルされている。
20日夜の時点でも、シーダーは4台のみで、リーチャー(ファイルの断片しか持っていないコンピュータ)の数も181にすぎなかった。だが20日の午後3時(米国東部時間)には、44のシーダーと1,500以上のリーチャーに増加した。
技術系ブログの「CrunchGear.com」によると、Leopard Build 9A466は、20日に参加者限定のBitTorrentトラッカー・サイト「Oink」にも投稿された。だが、このビルドがPirateBayに流出したことをCrunchGear.comが公表すると、Oinkは同ビルドを削除。これに怒ったダウンローダーらは、怒りのコメントを書き連ね、ビルドの流出を公表したブロガーに当たり散らした。
PirateBayのリストでは、Leopard Build 9A466の容量は6GB強となっている。だが、“Konelli”と名乗るユーザーはこの数字に懸念を示し、次のようなコメントを残している。
「水を差すつもりはまったくないけれど、これが本物だってどうやってわかる? 僕がチェックしたところ、WWDCで配布されたビルドは6.94GB (7,450,640,384バイト)のはずだ。ここにあるファイルは、それよりも容量がずっと少ない。こいつが本物だって確認できるヤツはいる?」
Appleは今のところ、Leopard Build 9A466がPirateBayに流出したことについて、公式にコメントを発表していない。ただ、同社は以前、今回と同じようなケースで法的措置をとっている。
Appleは2004年12月、Mac OS X 10.4(開発コード名:Tiger)の開発者向けプレビュー版を、BitTorrentを使って配布したとして、3人の人物と氏名不詳のその他25名を訴えた。Appleによると、名前が判明した3人はいずれも開発者向けサポート・サービス「Apple Developer Connection」の会員だったという。
このときは、Appleの共同創業者であるスティーブ・ウォズニアック氏などが、ブログやその他のオンライン・サイトで寛大な処置を嘆願したため、Appleは譲歩し、3人の被告と和解した。
当時の報道によると、3人はAppleおよび同社製品に関する情報を二度と公表しないと約束し、そのうちの2人は改悛の情を示す声明を出してAppleに損害賠償金を支払ったという。
(グレッグ・カイザー/Computerworld オンライン米国版)
米国Apple
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提供:Computerworld.jp