Netuitive、VMware対応のパフォーマンス管理ソフトを発表――仮想環境内の依存関係をマッピングして問題個所を分析

 米国Netuitiveは3月12日、サーバ仮想化環境のパフォーマンス管理ソフト「Netuitive SI for VMware」を発表した。VMware製品による仮想環境下で、パフォーマンスの低い仮想マシンなどをすばやく特定できるという。

 Netuitive SI for VMwareは、仮想環境で発生するパフォーマンス上の問題を特定できるように設計されている。このソフトを使えば、仮想環境内の要素の依存関係をマッピングし、パフォーマンスの低い仮想マシンやホスト・サーバ、リソース・プールなどを調べることができる。

 Netuitiveの社長兼CEO(最高経営責任者)、ニコラ・サナ氏は、このマッピング機能のおかげで、正常な動きを学習し、パフォーマンス上の問題を示す異常な動きを特定できると強調する。

 「仮想環境では、変化は例外ではなく常態だ。このような環境でさまざまな要素間の依存関係をすべて手作業で追跡するのは不可能に近い。われわれは、VMware ESX Serverと仮想マシンの正常な稼働状況を調べ、当社のアルゴリズムと分析機能を用いて、動作に問題のある仮想マシンを特定できるようにした」(サナ氏)

 Netuitive SIをサーバにインストールすると、VMwareのVirtual Centerに統合される。インストールされたNetuitive SIは、VMware ESX Serverに対応する環境をスキャンし、Virtual Centerの構成機能を使って仮想環境内の要素を調べる。それを基に物理マシンと仮想マシンの動作基準を確定することで、パフォーマンスが低下する前に異常を知らせることができる。

 Netuitiveは、仮想環境の管理分野でBMCやCA、HP、Hyperic、IBM、Opswareなどと競合しており、各社とも、仮想技術を業務環境に導入する際にITマネジャーが必ず直面する管理上の課題に対応しようとしている。

 Yankee Groupのテクノロジーズ・エンタープライズ・グループでディレクターを務めるジョージ・ハミルトン氏は、今後は物理サーバと仮想サーバで発生するパフォーマンス上の問題を絞り込む機能が重要になるとしたうえで、そうした機能を取り入れたNetuitive SIを評価する。

 「仮想マシンを移動させると、ネットワークのトラフィックやサーバの負荷も変化する。Netuitiveの管理ソフトは、そうした観点からサービス・レベルとパフォーマンスを管理している。この製品は、ビジネス・サービス管理のアプローチを採用しており、あらゆる要素をモデリングして動作基準を確定し、パフォーマンスの低下につながるような異常な動きを見つけることができる」(ハミルトン氏)

 Netuitive SI for VMwareの出荷は4月上旬になる見通しで、価格はVMware ESX Server1台当たり5,000ドル以上、仮想マシン1台につき200ドルとなっている。

(デニス・ドゥビー/Network World オンライン米国版)

米国Netuitive http://www.netuitive.com/

提供:Computerworld.jp