スペシャルレポート:Linuxにおける仮想化テクノロジの展望

2007年度において台風の目となりそうなトピックを挙げるとすれば、やはりそれは仮想化テクノロジとなるだろう。仮想化テクノロジとは、リソースやオペレーティングシステムを“仮想化”することにより、物理的な単一環境上でこれらリソースの複数使用を可能とする技術のことである。そこで私たちは2007年の劈頭を飾るスペシャルレポートとして、このトピックを選択することにした。今回取り上げるのはデスクトップおよびサーバを対象とした仮想化ソリューションであるが、一口に仮想化と言っても、OSレベルで行う仮想化もあれば、いわゆる完全仮想化もあるので、シリーズ全体として、これらのすべてを網羅した包括的なレビューとする予定である。

本シリーズの第一弾はMarc Abramowitz氏の寄稿による「Installing Linux-VServer」であり、この記事では準仮想化(paravirtualization)と完全仮想化(full virtualization)の違いが簡潔に説明されている。

具体的な計画としては、VMware WorkstationおよびVMware Player、Linuxカーネルでの仮想化、User-Mode Linux、OpenVZなどを数日がかりで解説していく予定である。なお仮想化テクノロジについては過去に何度か取り上げており、2006年だけでもVMware ServerVirtuozzoLinux-VServerVMware Playerその他の仮想化ソリューションに関する記事を掲載している。本2007年においても、仮想化テクノロジに関する新製品がリリースされれば、その都度紹介してゆくことになるだろう。

本スペシャルレポートに対するコメントないし、取り上げるべきトピックへの提案などがあれば、メールにて送信ないしコメント機能を用いて入力して頂ければ幸いである。本シリーズに関する読者諸兄の忌憚のない意見や、どのようなトピックの記事が期待されているのかについては、私ども執筆陣としても可能な限り参考にさせて頂くつもりである。また読者の中に仮想化テクノロジを実際に利用した経験を持つ方がおられれば、具体的な使用法や運用形態ないしは推奨事項に関するレポートを歓迎しているので、体験談などをお聞かせ頂きたい。

NewsForge.com 原文