日立、ユビキタス情報機器向け組み込み型DB「Entier」を北米で販売

 日立製作所は9月27日、ユビキタス情報機器向け組み込み型データベース(DB)「Entier(エンティア)」の英語版を10月3日から北米で販売すると発表した。国内と北米を合わせ、2010年度に年間50億円の売り上げを目指す。

 「Entier」は、ユビキタス情報機器上のさまざまな種類のOSに対応するリレーショナルデータベース(RDB)。組み込み機器のアプリケーションごとで個別開発されることの多かったデータ管理処理を「Entier」が提供する「データ管理機能」に置き換えることができる。これにより、通常の情報システムのDBで使用するSQL文の記述だけでアプリケーション内部のデータ管理を実現。データ管理部分の開発期間を従来比10分の1以下に短縮し、組み込み分野におけるソフトの生産性を大幅に向上できる。

 最小300KBのコンパクトなサイズで標準インターフェイスのSQL92をサポート。C言語形式でのインターフェイスに加え、JDBCもサポートしており、Javaアプリケーションからの利用も可能。地図などの位置情報検索に便利な「空間検索機能」や、効率的なキーワード絞り込み型検索を可能にする「インクリメンタルテキスト検索機能」など、ナビゲーションシステムや携帯電話、PDAに最適な検索機能も充実させた。

 販売体制では、日立アメリカ社内に販売・サポート専任組織となるEmbedded Business Groupを新設し、北米の携帯電話、GPSナビゲーション、セットトップボックス(STB)などの市場向けに「Entier」を販売する。国内同様の高度なサポート体制も整備し、フィールドエンジニアによる製品サポートや組み込みOS上への「Entier」の搭載支援、組み込み機器向けアプリケーションへのDB適用に関する技術支援などを提供する。

日立製作所=http://www.hitachi.co.jp/
日立アメリカ社=http://www.hitachi.us/

提供:BCN