(パスワードの)サイズは重要か?

サイズは重要か?最近、SecurityFocus.comのコンピュータセキュリティメーリングリストSecurity-Basicsで、この話題が持ち上がっている。いつものとおり、これは、物理的な長さか知力の問題かという論争に行き着く。

InfoWorldのセキュリティコラムニストRoger A. Grimes氏は、このメーリングリストとInfoWorld上の自身のブログの両方で、最高100ドル(と賞品)の懸賞問題を掲載した。3つのパスワード問題のどれか1つを解いた者に賞品または賞金が贈られる。Grimes氏は、パスワードを長くすればそれだけで十分なパスワード保護になると主張している。

Grimes氏は以下のように書いている。

言っておくが、複雑なパスワードが強力なパスワードになることはわかっている。だが、わたしが主張したいのは、長さも同じくらい役に立つということだ(複雑さを保証できない場合はなおさらだ。そしてそれはたいていは保証できない)…。パスフレーズ解読ソフトウェアが普及していないならなおさらだ(そしてそれは普及していない)。

これはセキュリティに関わる人々にとってはたいへんなことで、パイ投げ試合の材料を提供するようなものだ。だが、それより重要なのは、もしGrimes氏の主張が正しいとしたら、もっとたくさんの人がこれまでより強力なパスワードを使うようになるだろうということである。なにしろ、覚えにくい無意味な文字の羅列ではなく、わかりやすい言葉をパスワードにできるからだ。パスワードの作成と記憶の難易度こそが、強力なパスワードを使う上での最大の障壁になっているといえるだろう。

これまでは、複雑にする、つまり、大文字、小文字、数字を必ず含めることが、強力なパスワードを作る最善の方法だと信じられてきた。複雑にすることの問題は、パスワードの不正解読が困難になると同時にパスワードを覚えておくのも困難になるという点にある。

複雑でないパスワード、つまり、名前や単語からなるパスワードは使わない方がよいとされてきた。辞書攻撃で簡単に解読される危険があるからだ。だが、長さが武器になるのなら、パスワードの代わりにパスフレーズを使うことができ、普通の単語でもそうでなくても、文章を標的にする辞書攻撃はないから、”theraininSpain”や”arosebyanyothername”のようなパスフレーズは長いということでかなり強力になり、しかも簡単に覚えられる。

懸賞問題の第1問は以下のとおり。

第1問(10文字の複雑なパスワード)以下のNTハッシュに該当するプレーンテキストを最初にわたし(Grimes)に電子メールで送ってきた人に賞品を贈る。


簡単な問題:0570B4C2CC734E230DE9B67C868FAE04

パスワードクラッカには普通与えられない手がかり:
1. ぴったり10文字である。
2. 英語の辞書にある単語は含まれないが、車のナンバープレートとなった2つの単語が元になっている(したがってハイブリッド攻撃が必要)。
3. 中程度の複雑度を持つが、英字と数字以外は含まれない。

さあ、Cain & AbelJohn the Ripperを入手して挑戦してみよう。100ドルを獲得できるかもしれない。第2問と第3問、およびルールと賞金の詳細については、上のリンクのブログサイトから参照できる。

NewsForge.com 原文