Four CoreのKDE 4ミーティングは続く

先週、KDEプロジェクトのメンバたちがFour Coreミーティングに参加した。これはKDEの次のメジャーリリースの開発を促進するためのイベントの1つである。出席者たちは、アプリケーションの作業が継続できるようにバージョン4の基本のkdelibsパッケージとkdebaseパッケージの準備に取り組んだ。

最近のMultimedia Meetingもそうだが、KDE 4のすべてのミーティングはコードを書くのと同じくらいチームの統一性と方向性を確立することが意図されている。世界規模で共同作業を行っている開発チームの前に何度も立ちはだかってきた障害物を、このミーティングでうまく除去できたと出席者の全員が感じているようだった。出席者のAaron Seigoは次のように書いている。「ここでKDE 4が本当に動き始めるのだという思いを強くした」

このところノルウェーのトリシルは上天気で、それが気持ちも力も強くしたのだろう。Seigoはこう書いている。「KDE 4のインタフェースの目標の1つは、もっと有機的にすることである。つまり、我々がうまく適応している実世界により近い動作をするということだ。そういうつもりで、我々は2つのグループミーティングの1つをやろうと草原に出かけた」。気を散らすものがないノルウェー式の素朴なロッジで作業は行われた。出席者たちは美しい 景色と食事を楽しんだ。それでも、週の半ばにはワールドカップの熱狂に包まれた。

水曜日にはHamar Arbeiderbladという地元紙の記者がハッカーたちを訪ねてきた。この新聞社はどうやら現地のKDEユーザの知らせを受けて駆けつけてきたらしい。そして、そのユーザもやって来た。こうして書かれた記事「Building the Future of Computing in Trysil」を同社のWebサイトで見ることができる(有料)。

ミーティングで行われたハッキングの中心的なテーマは、新しい現代的なデスクトップで使用するためのKDEの低レベルのライブラリを提供することであった。このような移行に必要な作業としては、KDE 3のDCOPに代わる、デスクトップ横断的な標準の通信ツールDBUSを実装すること、Qt呼び出しを移植して新しいバージョン4.2を使うようにすること、そして当然ながらバグフィックスがある。出席者たちはkdelibsのコードから数十個の古い形式のクラスを削除することも決定した。ライブラリの機能について、チームはKDE 4のニーズに合わせて、これらをどのように発展させるべきか決定しなければならない。Seigoは次のように書いている。「今日、我々はkdelibsについてかなり長いミーティングを行った。kdelibsに何を入れるべきか、パブリックAPIを管理するプロセスをどのように扱うべきか、バイナリの互換性についての我々の目標と実践は何か、… 問題を挙げることは簡単でも答を出すのは容易でない」

ミーティングでは基本的な事柄に的を絞ったのだが、高レベルのコードに触れることも避けられなかった。KDEのHuman Interface Guidelinesとアクセシビリティ・ツールは大きな課題である。KIOへの取り組みは続いており、とりわけシーク機能はKDE Four Multimedia Meetingで初めて書かれたものである。KJobクラスの新しい設計もKIOのためになるはずだが、KIOはこれを大いに使用しており、AkonadiSolidといった新技術も使用している。Akonadiは1月のKDE PIMミーティングで初めて提案された来るべき個人情報管理記憶ソリューションである。

参加者たちはDBUSへの切り替えを促進しようと、KDCOPとほとんど同じように動作し、アプリケーションが提供する情報と設定をすべてユーザが見られるようにするグラフィカルなブラウザを計画した。LiveUIがGUI開発ツールのXML GUIに取って代わるだろう。新しいコンポジション・マネージャがKWinウィンドウ・マネージャに組み込まれ、独立型のkompmgrに取って代わるだろう。

参加者のPar Ervinはこう書いている。「我々にはやるべきことがまだ沢山あるが、この数日間で行われた改善が大いに刺激になる」

NewsForge.com 原文