Motorolaが開発者リソースを統合

今週月曜、コンシューマ向け電子機器メーカーの大手、Motorolaは、Webベースの開発者リソースの再編を発表した。いくつかある既存のプログラムは、新たな素材を加え、MOTODEVと呼ばれる1つのサイトに統合される。新しいサイトには、報告書や技術仕様書、それに、Linuxベースの携帯電話を含む同社のさまざまな製品向けのソフトウェア開発キット(SDK)が用意されている。

Motorolaの現行製品のすべてがカバーされているわけではないが、70以上もの機器について、スペックシートや開発者向けガイドが入手できる。また、このサイトで提供されているツールには、Java開発者向けのSDKが含まれ、その中には同社のLinuxベースの携帯電話用に特別にカスタマイズされたSDKもある。しかし、このSDKは、ほかのものと同様、Windows専用アプリケーションだ。

サイト上のリソースはすべて無償で提供されており、現時点では閲覧のために個人情報を登録する必要もない。このサイトには「Membership/Join Now(会員向け/会員登録)」のページが用意されているのだが、今のところは機能していない。また、会員になるメリットをMotorolaに問い合わせたが、この記事の出稿時点では回答は届いていない。同社のこれまでの開発者向けプログラム、MotocoderとiDENの会員は、そのまま今回の新しい統合プログラムに移行することになる。

Linuxプラットフォーム向けにアプリケーションの開発や移植を行おうとするLinuxプログラマにとっては、まだそれほど新しい情報はない。Motorolaは、Linuxベースの携帯電話において(Linuxベースでない携帯電話でもそうだが)、Linuxオペレーティングシステム上で直接開発を行うよりも、Javaを利用することを推奨し続けている。しかし、情報およびサポートのリソースを1か所にまとめて公開することは、利便性の面から明らかに開発者にとって有益である。

4月にMotorolaのMark VandenBrink氏は、LinuxWorldカンファレンスの聴衆を前に、今年のプラットフォームの新たな見直しと、それに対応した独立系ソフトウェアベンダ(ISV)支援の取り組みを予告していた。MOTODEVの立ち上げは、これらの動きに沿ったものだ。MOTODEVのサイトにはまだ中身のないものもあるが、これから拡充されていくだろう。最初の発表とサイトの「Frequently Asked Questions(よくある質問)」ページの双方において、同社は、現時点のポータルは、新しい開発者プログラムの初期段階に過ぎず、当面は既存の開発者向けリソースを1か所に集めることに注力する、と説明している。

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