Codeweavers社、Mactelへの動きを好機に

米Apple社が2006年までにIntelマイクロプロセッサへ移行することを決定したのを受けて、オープンソースソフトウェア開発の米CodeWeavers社は、同社の開発者向けプログラムを拡張してWindowsからMacへの移植機能を提供することを発表した。エンドユーザ向けCrossoverソフトウェアのWindowsからMacへの移植バージョンも進行中だ。

CodeWeavers社は、1996年にソフトウェアコンサルタントの会社として設立されたが、いまでは、Linuxやその他のUnix系オペレーティングシステムのユーザがWindowsアプリケーションを実行するためのオープンソースソフトウェアを構築するまでになった。これはCrossoverというソフトウェアで、Windows APIのオープンソース実装であるWineをベースにしている。

Crossoverとその姉妹製品Crossover Officeを使用すると、Linuxユーザも、Microsoft Office、Macromedia Dreamweaver、Adobe Photoshopなどの人気Windowsソフトウェアをネイティブに実行できる。

開発者もCrossoverの技術を利用して、WindowsアプリケーションをLinuxに移植できる。今回、Apple社がIntelアーキテクチャへの移行を決定したことは、自分のWindowsソフトウェアをMacユーザにも提供したいと考えていた開発者にとって朗報だ、とCodeWeavers社CEO、Jeremy White氏はいう。移植プロセスがずっと単純になるからだ。現在のPowerPCアーキテクチャの場合、Macintosh移植版を作成するには、開発者は最初から書き直さなければならなかった。

「CrossOverが平均的Macユーザにとって便利なものになるかどうか、興味深いところです。Macユーザには多数の高品質ネイティブソフトウェアが用意されているだけに、なおさらです。CrossOverがたいへん有用なものになると願っていますが、それは、私たちがこれから一年でWineを大きく前進させることにかかっています」とWhite氏はいっている。

CodeWeavers社は、同社の技術の開発者向けライセンスを増大させようと活発に努力している。White氏によれば、ライセンス収入は平均して収益の約15%を占めているが、これを「大きく伸ばしたい」という。White氏は、最終的には、CodeWeavers社の事業の約半分がソフトウェア開発者向けに、残りの半分がCrossoverのエンドユーザ向けになると予測している。

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