Microsoftはいかにして5000万ドルをSCOに提供したか
Microsoftの広報担当Mark Martinは、今週始めNewsForgeに対し、MicrosoftとBayStarとの間には「直接的にせよ間接的にせよ」、金銭的なつながりはないと述べた。Microsoft幹部がBayStarにSCOへの投資を依頼したことをGoldfarbが認めたことについての彼のコメントは得られていない。
BayStarの広報担当Bob McGrathも、先週NewsForgeに対し、Microsoftは今回の件と何の関連もない企業であるとしたが、Microsoft関係者である個人が、誰もBayStarを通じてSCO Groupに個人的融資を行っていないとは断言できなかった。
火曜日の記事において、Microsoftの戦略的目標、財力、長年の友好関係や協力関係と、SCOの必死の生き残り作戦とをつなぐ要素は数多くあることを、われわれは立証した。いずれの要素も、Microsoft幹部がラークスパーのGoldfarbを訪れる理由として成立する。
SCOは、主要な業務が崩壊し、パブリック・イメージにも問題を抱えていた。さらに、ライセンシングによる四半期の収入はたったの2万ドルだ。GoldfarbとBayStarはなぜ、このような危機にあるソフトウェア企業にこのような投資を行おうと考えたのであろうか。この疑問はまだ解決していない。BWOの記事でもこの点には触れていなかった。NewsForgeはこれをできるだけ早く解明するつもりだ。
これにより、公開市場、大口売買、個人取引に関する証券取引委員会からの要求に基づいて、また、市場の状態やその他の要素に従って、SCOは自社株を買い戻せるようになるという。
「この計画は、われわれが知的財産とコア・ビジネスの本質的な価値に強い自信を持っていることの現れです」とSCOの理事長Ralph Yarroは言う。「現在の株価なら、わが社の株は魅力的な投資物件だと考えています。そして今回、買戻しを行うことで、株主が得るメリットの向上にわれわれが長期的に取り組んでいくつもりであることをお分かりいただけると思います」
SCOX株は今週、値動きが激しかった。火曜日だけで10%も値を下げ、翌日の水曜日にも7%の下落があった。週明けには11ドルをわずかに下回る程度だったにもかかわらず、水曜日の終値は9.51ドルであった。SCO専門の株価ウォッチャー(本人の希望により匿名)は、NewsForgeに対し「収入が落ち込んでいるうえ訴訟費用もかさみ、特別な融資を受けなければ経営を続けていけないような企業がこのような計画を打ち出すのは、よいことではありません。個人的には、SCOが実際に買戻しを行うことはないと思います。これは(株価の)下落を防ぐための単なる方策でしょう」と語っている。
その他、関連情報
NewsForgeは、SCO Groupから提供されたアドレスで、Andererに電子メールを送ったが、返事は来ていない。再度のお願いになるが、Anderer殿、もしこれを読んでおられたら、editors@newsforge.comにメールを送ってほしい。われわれには、あなたの言い分を聞く準備がある。
NewsForgeが木曜日、このPIPEのうちRoyal Bank of Canada担当分に、Microsoftまたはその一部門が何らかの資金投入を行ったのかどうか問い合わせたところ、Microsoftの広報担当Martinは「Microsoftはその件と何の関連もありません」と回答した。
われわれのSCOに対する調査はまだまだ終わっていない。BusinessWeekが参加してくれたことは喜ばしいことだ。その他の「主流の」メディアも、SCOに注目してくれることを期待している。Eric Raymondの明言を借りれば、「多くの目があれば、すべての隠れた取引を表沙汰にできる(Many eyes make all hidden financial dealings shallow)」からだ。