NewsForge読者が選んだアプリ分野トップ10

最近、 お気に入りデスクトップアプリケーショントップ10に関する 私の記事(opentechpress.jp翻訳)で募集した読者からの投票に基づいて、 Linuxデスクトップアプリケーションのトップ10を集計した記事が掲載された。 今週は先週の記事に対する読者からの要望に部分的にお応えして、 データをもう少し詳細に見ていくことにしよう。 また、NewsForge Linuxユーザに関してこの分析からわかった点も紹介する。

この分析を始めるに当たり、まず250を超えるアプリケーションをリストアップして、 それぞれをゲーム、ファイルマネージャ、エディタなどの分野に分けた。 読者の投票に基づいて集計したトップ3の分野と各分野のトップ3プログラムは次のようになった。

驚いたことに、いつも多忙を極めている勤勉なNewsForge読者は、 トップ10リストのどの分野のアプリケーションよりもゲームに多く投票していた。 27種類のゲームに 合計84票の投票があった。NewsForge読者が遊んでいるゲームのトップ3は、 Enemy Territory、Quake、Epiphanyである。

第2位の分野はオフィススイートとアプリケーションで、 19種類のアプリケーションとスイートに82票が投じられた。 読者が選んだトップ3は、OpenOffice.org、Abiword、gnumericである。

第3位の分野はブラウザである。読者は7種類の ブラウザに73票を投じた。圧倒的な人気を集めたのはMozillaで、 ライバルたちには屈辱的な結果になった。第2位はMozilla Firebird、第3位はOperaである。

第4位を占めたのは、常に論争の的になっているエディタ分野である。 11種類のエディタが票を獲得し、総得票数は71票だった。 第1位の座を射止めたのはviで、当然ながらemacsが続き、第3位はneditとkateが分けあった。

ファイルマネージャは第5位の分野につけた。得票したファイルマネージャは6種類で、 全部で66票を集めた。 Konquerorが圧倒的な王者になり、かなりの差でNautilusが続き、 歴史を誇るMidnight Commanderが第3位になった。

第6位の分野はネットワークアプリケーションとセキュリティアプリケーションで、 23種類のプログラムに60票が集まった。第1位は何だったのだろうか。 順当にsshが占め、nmapが続いた後、rdesktop、gftp、etherealが第3位を分けあった。

第7位の分野は、コンパイラ、デバッガ、言語、IDEなどの開発ツールである。 NewsForge読者は合計48票を27種類の開発ツールに投じた。 第1位の栄誉に輝いたのはgccで、pythonとQuantaが僅差の第2位になった。 横一線で第4位を分けあったのは、gift、eclipse、sed、および (私が始めに書いたajuntaという綴りではなく)anjutaである。

NewsForge読者はマルチメディアにも興味があるようで、 これが第8位のアプリケーション分野になった。27種類のアプリケーションが得票し、 総得票数は47票である。この分野に入るのは、ビデオプレーヤとツール、サウンドプレーヤとツール、 CD/DVDツールなどだ。Mplayerが大半の票を獲得し、k3bとxineが続いた。

第9位の分野は、7種類で43票を集めたメールアプリケーションである。 嬉しいことに、思ったよりも種類が多かった。 Evolutionが第1位、kmailが第2位、あの出来のよいsylpheedが第3位である。

守備範囲が広いその他の各種ツールが、読者が選んだ第10位の分野になった。 総得票数は37で、16種類のツールが票を得た。 では、最多得票の栄冠を得たツールは何だろうか。人気システムモニタのgkrellmだった。 awkとgrepの得票は同数だったが、私の判定でgrepを第2位、awkを第3位にする。 残りには1票ずつしか入っていないので、ここで名前をあげるのはやめておく。

さて、読者の皆さんはこの結果をどう考えるだろうか。 ネットワークを駆使している優秀なシステム管理者だけでなく、 音楽やムービーやインターネットサーフィンを愛しているプログラマやオフィスワーカも含めて、 どのようなユーザにとっても、Linuxデスクトップは多彩で生産的な環境になっているようである。 5年前にさかのぼってLinuxデスクトップの使われ方がどのように変わったかを調べれば、 面白い比較研究になるだろう。また、5年後にどうなっているかを考えるのも一興だ。

Joe Barr――パーソナルコンピューティングで10年間、Linuxで5年間にわたって執筆を行う。IBM Personal Systems Journal、LinuxGazette、LinuxWorld、Newsforge、phrack、SecurityFocus、 LinuxJournal.com、VARLinux.orgに記事を執筆。The Dweebspeak Primerの設立者でもある。The Dweebspeak Primerは、 彼がCorporal-for-lifeという栄誉ある地位を得ているLinux Liberation Armyという組織の 公式ニュースレターである。この人物紹介の準備中もIBMの資金は断たれていない。