Sunが生き残るために今すぐすべきこと
カリフォルニア州サンタクララに本拠地を置くこの会社では、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、組み込みシステム、ワイヤレス、それに現在ではデスクトップの分野まで、自社で何でもできることを売りにしている。しかし、ほぼ2年にわたって1桁台を推移している同社の株価(月曜日の終値が3ドル46セント)を見れば、経営手法の抜本的な見直しがぜひとも必要なことは明らかである。
創立から21年目を迎えるSunは、長い間世界で最も革新的なIT企業の1つであり続けてきた。1980年代にUnixベースのワークステーションで、また90年代にはJava関連のソフトウェアとライセンス契約でとてつもない成功を収めたこの会社は、他の企業を買収して製品分野を拡大してきた。私は最近、カリフォルニア州マウンテンビューにあるSunの研究施設を見て回り、Sunがまだ開発途上の独創的な新しいアイデアをたくさん持っていることをこの目で確かめてきた。
しかし、過去にどれほどの成功を収め、何十もの新しいアイデアが生まれつつあろうとも、この会社が一度に多くの分野に手を広げすぎていることは明白である。その手からはさまざまなものがこぼれ落ちており、たとえば最近ではあちこちの部署で社員がまとまって会社を去っている。何か本格的な改革を実施しなければ犠牲者は増えるばかりである。前期と同様の損益計算書がこのまま続けば、投資家たちの不満は増大するだろう。
4つの主要な問題点
Sunは現在、4つの主要な高レベルの問題に直面しており、それらを解決する必要がある。非難を恐れずに言わせてもらえば、同社が3年以内に――あるいはもっと短期間で――これらの問題を解決しないと、ここNewsForgeでSunの会社更生法(Chapter
11)申請のニュースを伝えることになるだろう。
1. 多すぎる製品。 Sunは何もかも自前でやりたがる。自社で扱う製品を絞り込み、その分野で他社に差をつける必要がある。それはハイエンドのUnixワークステーションかもしれないし、Javaサーバと関連ソフトウェアかもしれない。あるいは、ワイヤレスと組み込みソフトウェアとプロセッサかもしれない。しかし、それらすべてを扱うべきではないだろう。Sunが手を広げすぎているのは明らかである。
2. マーケティング。 あまりに多くの種類の、しばしば矛盾するメッセージがマーケティングとセールスから発せられている。ブランド名を付け替えた製品が多すぎて、製品のアイデンティティが失われている。いくつもの小さな会社がSunに飲み込まれ、それまで成功していた製品ブランドがSunの一製品に姿を変えると、製品のアイデンティティが失われて顧客が離れてしまった。また、SunはMicrosoft叩きもやめるべきである。叩かれて当然の会社かもしれないが、もはや使い古しの感はぬぐえない。
3. オープンソースへの躊躇。 Sunはいまだに自社の製品群にオープンソースを採用するかどうか(それによってコミュニティを関与させ、彼らを信頼するかどうか)で揺れ動いている。この問題をめぐるSunの意見は何年間も割れている。私はSunのライセンス方式に関する不満を日々耳にしている。ここでライセンスを本格的に緩和する必要がある。
4. 退職者。 この数か月で、Sunはビジネスおよびクリエイティブの重要な人材を失った(すなわち、Ed Zander前社長とBill Joy前チーフ・サイエンティストである)。この上、90年代初期にJavaを生み出したグループのリーダー、Dr. James Goslingを失うことになればSunは一巻の終わりである。
Sunへの提案
私は1995年からSunの動向を追い続けている。当時、私は「Sun’s Hottest」という名前の国際販売チャネル・ニュースレターの編集者としてSunから仕事を請け負っていた。また、OSDNに参加する前はDevXでJavaの編集者を務め、Javaや他のテクノロジに関するさまざまな開発者の調査の分析にたずさわってきた。私は、Sunがビジネスを推進する上で次のような手法が役立つと考えている。