Samba 3.0のリリース

Windowsドメイン移行リリース – SambaチームはSamba 3.0のリリースを公表できることを誇りに思う。これはオープンソース/フリーソフトウェアのMicrosoft Windowsクライアント用ファイル&プリント・サーバ・スイートの新たなメジャー・リリースである。

Windows NT4ドメインの代替

Samba 3.0には、Windows NTプライマリ&バックアップ・ドメイン・コントローラ機能に対するオープンソース/フリーソフトウェアでの最初の実装が含まれている。これにより、顧客は既存のユーザおよびグループ・アカウントのデータベースを維持しながら、既存のWindows NTドメインをSamba 3.0に透過的に移行できる。Samba 3.0ドメイン・コントローラはクライアント・アクセス・ライセンスが必要ないので、Windows NT4ドメインに比べて所有コストがかなり削減できる。既存のWindowsツールでSamba PDCを管理できるので、ドメイン移行でWindowsに関する顧客の専門知識や経験が活かされる。LDAPバックエンドの選択により、顧客の既存のディレクトリ・サービスとの統合が可能になっている。

Active Directory統合によるシングル・サインオン

Samba 3.0はネイティブ・モードと混合モードの両方でMicrosoft Active Directoryドメインにシームレスに統合される。Samba 3.0はActive Directory環境でUNIX/Linuxクライアントにシングル・サインオンを提供するので、サーバとクライアントの両方が認証およびアカウントのソースとしてActive Directoryを透過的に使用できる。ドメインの信頼関係を完全にサポートしているので、Samba 3.0制御ドメインをどんなActive Directory環境にも簡単に統合できる。

Windowsセキュリティとの完全な統合

Samba 3.0は、Kerberos 5認証、改ざん防止ファイル・サービング・セッションのためのSMBサイン、およびセキュアなリモート・プロシージャ・コールのためのSCHANNELセキュリティを完全に実装している。Samba 3.0は特に変更を加えなくても、Windows 2003ドメイン・コントローラの改良されたセキュリティ設定に適合する。

グローバルなファイル&プリント・サーバ

Sambaはグローバルなプロジェクトなので、国際化サポートが重要になる。Samba 3.0は通信網上でUNICODE文字セットを実装するようになったので、どんな文字セットを使用しているクライアントでも同じファイル・サーバに接続して自分のネイティブな文字セットで名前を格納できる。Ben Gurion University of the Negev(イスラエル)のMedical Computing Unitの長であるDavid de Leeuw氏は次のように書いている。「Samba 3のリリースで初めて我々は自分たちのファイルをどんな言語でもコンピュータ・サーバに格納できるようになる。職員と学生が使用している英語、ヘブライ語、アラビア語、ロシア語、およびその他のさまざまな言語のファイル名が、Sambaによる新たなUNICODEサポートのおかげで問題なく共存できるのだ」

スケーラブルな印刷

Samba 3.0は何千という印刷キューで何万もの同時印刷ジョブを処理するような実働環境でテストされており、市場で最もスケーラブルなWindows印刷ソリューションを提供する。Samba 3.0はWindowsの「ポイントアンドプリント」ドライバ・ダウンロード機能を完全にサポートしており、Windowsの印刷機能を透過的に使用できる。

包括的なドキュメント

Samba 3.0には『Using Samba』第2版(Jay Ts、Robert Eckstein、David Collier-Brown共著、O’Reilly & Associates刊)が付属している。『Using Samba』にGNU Free Documentation License(GNUフリー文書利用許諾契約書)を適用してくれた著者と出版社に感謝したい。さらに、Samba HOWTOドキュメント・コレクションが、John H. Terpstra、Jelmer R. Vernooijらによって改訂・改良されている。こちらもSamba 3.0リリースで無料で利用でき、Prentice Hallから近く出版される『The Official Samba-3 HOWTO and Reference Guide』にも含まれている。

表彰されたLinux/UNIXとWindowsの統合

SambaはWindowsとLinux/UNIXとの接続性を実現したことが認められて多くの賞を獲得した。昨年はJava 2 Platformなどのライバルを制して、eWeekとPC Magazineから「Enterprise Software」カテゴリの「Innovation in Infrastructure」賞を受賞した。InoStor Corporationの副社長、David A. Licosati氏はこう言っている。「Samba 3.0は予想以上のものだ。チームの努力により、我々は市場に浸透し、これまで手に入らなかった新しい展開分野を切り拓くことができる」

SambaはWindows接続のリーディング・チョイス

Samba 3.0は、AIX、DG/UX、FreeBSD、HPUX、IRIX、Linux、Mac OS X、Solarisなど、さまざまなUNIXシステムとUNIXライクなシステムで動作する、完全に移植可能なPOSIX準拠ソフトウェアである。SambaはLinuxのすべてのバージョンで標準として提供される。また、UNIXの主要なベンダ・バージョンの多くがオペレーティングシステムの完全サポート部分として提供する。

Samba 3.0の入手方法

Samba 3.0はSambaのWebサイトおよび世界中のミラー・サイトから入手できる。

Sambaチームについて

Sambaチームはコンピュータの専門家たちから成る世界規模のグループで、インターネットを通じた共同作業により、最高品質のオープンソース/フリーソフトウェアWindows(SMB/CIFS)サーバ・ソフトウェアを生み出している。