Novell、Ximianを買収

Novellは8月4日、 GNOMEプロジェクトへの多大な貢献で名高い Ximianを買収したと 発表した。

Ximianは、オープンソースのデスクトップ環境である GNOMEプロジェクトの創始者であるMiguel de Icaza氏らに よって創業された企業。Ximian自身もGNOMEの強力な後ろ盾となっている企業 であり、Outlookのクローンである「Evolution」、 MicrosoftのExchangeやSun Open Network Environment(Sun ONE) サーバソフト等に接続できる「Ximian Connector」、 ソフトウェアアップデートサービス「Red Carpet」の開発、販売を 行っている。さらに、Microsoftの「.NET」のクローンを構築し、 Linuxなどからも.NET開発環境を利用するための取り組みである Monoプロジェクトの主導的役割 を持つ企業でもある。

最近になってNovellは、NetWare 6.5上でApache、MySQL、PHPなどを提供、 Forge.Novell.comといった開発サイトの立ち上げ、NetWare 7にて NetWareサービスのもとでLinuxカーネルを稼動させるという発表など、 急激にオープンソースへ軸足を向けていた。

Ximianの買収は現金取引で行われ、XimianはNovellのXimianサービス事業部 として存続。Ximianの社長兼CEOのDavid Patrick氏は、 Ximianサービス事業部のGeneral manager、共同創業者でSVPの Nat Friedman氏は研究開発担当のVice President、 Miguel de Icaza氏は事業部のCTOとして会社に残る。GNOMEなどへの 支援は引き続き継続される。

Novellは、この取り引きによって大きく収益を改善することはないが、 NetWareプラットフォームの価値を引き上げ、NetWareのLinuxへの融合 に大きく貢献することで将来的なNovellの復権に役立つ可能性がある。