オープンソースは専用ホスティングサービスの価格破壊を推進する
そして、こう付け加えている。「実際、弊社のWindowsサーバについての価格設定は非常に積極的なものである。」
ServerBeachの専用サーバは、ServerBeachではなく顧客によって直接管理されるので、管理コストは価格設定の要因にならない。Yooによれば、LinuxサーバとWindowsサーバの価格差は、ライセンスコストの違いのみを反映しているということだ。
また、今さら驚くようなことではないが、「現時点では、WindowsよりもLinuxの契約数の方が多くなっている」とYooは語っている。
さらに、次のようにも述べている。「おそらく価格も影響を与えてはいるだろうが、本当の理由は、弊社のサーバは顧客が管理を行うため、顧客側が比較的高い技術力を備えていることにあると思われる。そうした技術系の人々は、WindowsよりLinuxの方を好む傾向にあるものだ。」
Yooは、ServerBeachの前には、 Rackspace という安定した業績を誇る有名サーバプロバイダの設立に携わっていた。
Rackspaceはサーバ管理をRackspace側で担当する方式を採用しているが、オープンソースOSを稼動するサーバとクローズドソースOSを稼動するサーバの間にもっと大きな価格差をつけている。 Linux サーバまたは FreeBSD サーバの広告上の最低価格は月々250ドルだが、 Windowsサーバ の最低価格は月々365ドルである。
Yooによれば、ServerBeachはRackspaceと競争しようとは考えていないということだ。ServerBeachがターゲットにしているのは、パーソナルサーバを求めている個人や、Yooいわく「Rackspaceのようなアイデアとサービスを利用したいけれども、ミッションクリティカルなアプリケーションを実行するわけでもなく、Rackspaceの設定価格に応じられるほどの予算もない」という小規模ビジネスを営む人々である。
さらに、Yooはこう述べている。「ServerBeachが提供するサービスは、Rackspaceよりもずっとシンプルである。我々は『クッキー抜き型』的な定型パターンを採用することで顧客にとっての購入プロセスを容易にし、複雑さを排除することでコストを大幅に削減している。」
ServerBeachは、月々100ドルを切る専用ホスティングサービスを提供している唯一の企業ではない。実際、将来的には低価格専用サーバの市場でもっと激しい競争が起きるだろうとYooは予測している。彼の言葉を引用しておく。
「ほんの18か月前や24か月前までは、専用サーバを月々100ドルで販売しようなどという考えは狂気の沙汰だった。インフラストラクチャやハードウェアのコストを考えれば、とてもその価格では商売にならなかったのである。」
「しかし、時代は変わった。データセンターは既に供給過剰の状態だ。どこでもわずかばかりの金額で割り当て空間を入手できるし、ハードウェアの価格は下がる一方である。こうした価格破壊によって、今日では、だれにでも手の届く月々100ドルの専用サーバが登場するようになった。」
そして、「もしハードウェアとインフラストラクチャの価格が下がり続ければ、我々が提供するサーバの価格もさらに下げることができるだろう」と述べている。
Yooはまた、我々が「商品専用サーバ」と呼んでいる領域にMicrosoftが少なくとも足場を維持しようと努めるだろうことを予期している。「このところ、Microsoftは製品の価格をほんの少し下げてきている。さらに、この領域を直接のターゲットとする『Web版のWindows』に着手している」とYooは語る。
「実に興味深いのは、Windowsプラットフォーム上でコンテンツをホスティングすることに大きな安心感を覚えるWindowsユーザが非常に多いということだ。したがって、LinuxとWindowsに価格差があったとしても、人々はWindowsを使い続けるだろう。」
水面下ではオープンソースを支持
仮に、ServerBeachの一部の顧客がサーバ上でWindowsを実行すること(そしてその権限のために余計な費用をかけること)を選んだとしても、Linuxとオープンソースが価格破壊を進める大きな要因であることに変わりはない。そして、ServerBeachがどちらか一方のOSやライセンス方式に公に肩入れすることはないにしても、同社はオープンソースを積極的に支持していくと思われる。
Yooはこう述べている。「ServerBeachの務めは、Linux、PHP、Python、Apacheといったオープンソースソフトウェアを使うことである。我々はオープンソースの熱心な信奉者であり、どこでもできる限りはオープンソースを使用する。」
「コミュニティへの還元という点に関しては、随時バグを報告し、バグフィックスを提供している。我々は、まとめて配布できるようなものをまだ開発していない。我々が主にしているのは『接着』の作業、つまり別々のシステムを協働させられるようにすることである。」
「我々はその中で、さまざまな必要なものを発見してきた。おそらく、作業時間の80%は、他人のオープンソースコードのデバッグと修正に費やしただろう。これは退屈な作業に思われるかもしれないが、非常に重要なことである。」